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アームドポリス バトライダー 【あーむどぽりす ばとらいだー】 ジャンル シューティング 対応機種 アーケード 販売元 エイティング 開発元 ライジング 稼働開始日 1998年1月 判定 良作 ストーリー 概要 内容 評価点 賛否両論点? 問題点 総評 余談 移植 ストーリー 西暦2019年、マンハッタン島南2キロの地点に浮かぶ人工島「ゼノビア」。その中ではありとあらゆる犯罪がはびこりサイボーグ手術を施した凶悪犯が闊歩する無法地帯と化していた。政府は極秘の内に捕縛した犯罪者をその自由と引き替えに警察機構の外部組織として扱うことを決定。「存在しないことになっている警官」=「ZERO COP」と名付けられた主人公たちは3人1組のチームとなってゼノビア島に侵入。凶悪犯罪を鎮圧しつつ、ゼノビアに本社を置くギガンテック・サイバートロン社による犯罪の証拠をつかみこれを壊滅させるために動き出す。 概要 ライジング5作目の縦スクロールシューティングゲーム。全7ステージ。 ステージ数はコース等によって異なり、初級は全3ステージ、一般は全5ステージとなっている。隠し要素で連続ボスバトルとなる特別コースも存在する。 シューティングゲームでは初の「チーム制」が導入されている。 一人目のキャラクターでミスをすると二人目と交代し、二人目がミスをすると三人目と交代、という流れである。ミスにならない限り交代はできない。エクステンドする(150万点毎にエクステンドアイテムが出現するのでそれを取る)と交代となったキャラクターを再び操作できるようになる。その際の復活する順番は登場した順番と同じである。 チームセレクトやランダムエディットでゲームをプレイすると操作の慣れないキャラクターと交代となってしまい苦戦を強いられる、ということも多々あるため様々なキャラクターを使いこなす実力が求められる。 同社の過去作品とコラボしており、『魔法大作戦』シリーズや『バトルガレッガ』に登場したキャラクターやボスがゲスト出演している。 また、コラボとは違うが本作は直前のシューティングにあたる『蒼穹紅蓮隊』と世界観を共有している事が公式サイト上で明言されており、キャラクターの設定や敵メカのデザインなどに『蒼穹紅蓮隊』との共通点が見られる。 内容 操作は基本的に1レバー2ボタン。Aボタンでショット、Bボタンでボンバーを使用できる。 特定の機体を操作する場合にはCボタンも使用可能であり、その他特殊な操作にスタートボタンも使用する。詳細は後述。 シューティングゲーム初のチーム制 チームの編成方法は最初から編成されている「チームセレクト」、自分で編成する「チームエディット」、ランダムに決定される「ランダムエディット」がある。 チームの中に同じ自機は一つしか編入できないが、隠し要素で全機とも同じキャラクターを使用できる「プレイヤーセレクト」が存在する。 なお、ディップスイッチの設定をデフォルトから変更して残機数(チーム人数)が3以外になっているとチームの編成方法に制限が生じる。 攻撃はショット・オプション、ボンバーがあり、敵が落とすアイテムを取ることでパワーアップする。 一定時間ショットを撃たないことで「溜め」状態となり、最大まで溜めてからショットすることで一定の間オプションをその場に固定しての攻撃が行える。その間はショット・オプションともに最高レベルの状態での弾を発射できる。ただし、ガレッガシリーズのオプションは増えず、オプション未取得状態であればどの機体もオプションなしでの発動となる。コマンドで連射速度を上げると溜めをキャンセル可能。 通常のプレイで使う必要はあまりないが、「溜め」を表す自機の鼻先のオーラには攻撃判定と攻撃力がある。これでトドメを刺した対象からは「ボンバーで破壊した場合の(基本的にはショット破壊時より高い)スコア」が得られるという、上級者向けの要素も用意されている。 ボンバーは画面下に表示されるストックを消費して行う特殊攻撃。シューティングゲームではメジャーな存在であり、前作と正式名称は異なるがそのまま続投したものと考えていい。 小ボンバーアイテムは規定の数を取らなくてもボンバーを発動できるが、範囲、持続時間は通常のボンバー1発分より劣る。 自機をパワーアップするには小アイテム(オプション以外)を一定数か大アイテムを1つ取るとレベルアップする。 ショットおよびオプションには前作にやや近い仕様でのスペシャルレベルアップが存在し、パワーアップアイテムを3つ取り逃してから(ショットは大小どちらでもよい)パワーアップアイテムを取ることでスペシャルレベルアップとなり、一気に最高レベルになる。ただし、どちらも初期段階を含めた全4段階のうち第3段階までしかスペシャルレベルアップは発生しない。 過去の同社作品とのコラボ 『バトルガレッガ』よりウェイン兄弟、『魔法大作戦』シリーズよりガイン、チッタ、ミヤモト、ボーンナム、『疾風魔法大作戦』よりカー・ペットがスペシャルゲストファイターズとして出演している。 特筆すべきはカー・ペットであろう。出典の『疾風魔法大作戦』では最初のステージでプレイヤーに撃墜されるだけの「名無しNPC」(*1)であり、それに名前が付いた上でプレイヤーキャラに昇格するという経緯を持ったオリジナルキャラ同然の奇をてらいすぎた存在。しかし、今作ではショット・オプションともに高火力・貫通効果持ちで移動速度もそこそこ(*2)、と自機としてはかなり使いやすく、エンディングでは専用の曲まで用意される好待遇である。 前作『バトルガレッガ』の主人公ながらグラフィックや公式イラストの無かったウェイン兄弟は、満を持して外見が設定された(*3)他、兄の名前のイニシャルが「B」、弟の名前のイニシャルが「J」という所までは公開された。 このウェイン兄弟が操縦する4機は前作『バトルガレッガ』同様オプションのフォーメーションを変更でき、またオプションスペシャルフォーメーションが成立した際の挙動も前作と同じという特別仕様。 本作では基本的にショット・ボムの2ボタンのみを使用するが、ガレッガ機を使用する場合のみオプション変更の3ボタン目を使用できる。3ボタン目が無い場合でも特殊な操作で変更することが可能。 ゲストキャラクターは通常はランダムエディットでしか使用できないが、基板の設定もしくは隠しコマンドを入力することでチームエディットやプレイヤーセレクトでも使用が可能になる。 キャラクター紹介※キャラクター名の後の括弧内は、搭乗する機体名。※本作ではショットタイプとパワータイプを合わせてプレイヤータイプと呼ぶ。 + 元警官チーム…無実を証明するために戦う正義のマンハッタンポリス! D.D(FLYING KILLER) ボンバー 強烈な重力で敵を押し潰す ハイパーグラビティ自機の正面に超重力を発生させる。Bボタンを押す時間が長いほど自機から離れた地点で発動する、通称「遠投」操作が可能。本作の無敵時間の仕様の都合上、安全性は高い。 オプションショット 広域拡散砲 ワイドショット前方に拡散ショットを発射する。遠距離で撃ち合っている時の威力の低さが難点。 スピード 5 ショットタイプ ワイド パワータイプ バルカン ショーティ(Carry Carry) ボンバー 全てを貫く巨大レーザー ライトニングブレード自機を完全に覆うほどの巨大レーザーを発射する。貫通効果あり。 オプションショット 自動追尾弾 サーチミサイル自動で敵を追尾するミサイルを撃つ。稼ぎなどを意識しない場合、超強力。 スピード 2 ショットタイプ サーチ パワータイプ ナパーム ジュージ(Sangerea 5280) ボンバー 火の鳥が天を舞う バーニングホウオウ自機の正面に鳥型の火炎を発生させる。発動直後はその場に停滞し、徐々に速度を上げながら前進する。 オプションショット 極太光線 サトリビーム正面にビームを発射する。オプション強化タイプの最高レベルでないと途切れ途切れになるため、あまり使い勝手はよくない。 スピード 8 ショットタイプ フロント パワータイプ ビーム + 超能力者チーム…政府の秘密機関で養成された超能力者部隊! マリア(CLITTER 4) ボンバー 超能力光弾が敵を自動追尾 サイコアタック敵を自動で追尾するビームを発射する。持続時間は比較的長い。 オプションショット 広域支援砲 ヘルプポッド前方広範囲にショットを発射する。良くも悪くも、前述したD.Dのワイドショット以上に弾が散る。 スピード 9 ショットタイプ ワイド パワータイプ ビーム ゴールデン(Razer Back) ボンバー エネルギー実体弾の集中砲火 ストライクショット正面にエネルギー弾を高速連射する。貫通効果あり。 オプションショット 前方集中弾 ラピッドショット正面に高速のショットを連射する。あまりに弾が高速すぎる事が災いし、威力と攻撃範囲に少々難がある。 スピード 12 ショットタイプ フロント パワータイプ バルカン ストローマン(Beyond 8570) ボンバー エネルギー実体弾の拡散砲火 ワインドスレイヤー前方広範囲を攻撃する。ショットは自機の左右移動に合わせて揺れる。貫通効果あり。 オプションショット 追尾ビーム弾 サイコビーム自動で敵を追尾するビームを発射する。ビームは対象が破壊されるか別の敵に触れるまで追尾する。 スピード 7 ショットタイプ サーチ パワータイプ ビーム + 凶悪犯罪者チーム…減刑と引き替えに雇われた凶悪犯罪者たち! バースデイ(Mad Romero(*4)) ボンバー 巨大ノコギリで道を切り開く ダイナミックソウ自機の正面に巨大ノコギリを出現させる。このノコギリは自機と一体であり、攻撃手段とするには敵に接近する必要がある。 オプションショット 強力爆炎弾 スプレッドショット正面に爆裂弾を撃つ。このショットは敵に当たると大きな爆風が展開され、これによってもダメージを与えられる。 スピード 3 ショットタイプ フロント パワータイプ ナパーム タグ-T(Grizzly VSE) ボンバー 旋風カッターで敵を切り刻む ブルータルナイフ自機を中心に巨大なナイフを高速回転させる。発動中にBボタンをもう一度押すと、ナイフを切り離す事が可能。 オプションショット 追尾レーザー ホーミングレーザー敵を自動で追尾するレーザーを発射する。貫通効果もあり、とても強力。 スピード 4 ショットタイプ サーチ パワータイプ レーザー アダム(V-TWIN BOGIYMAN) ボンバー 無数のナイフを音速発射 ソニックダガー全方位に大量のナイフを高速で発射する。持続時間は短い。貫通効果あり。 オプションショット 広域刃型弾 シャープカッター前方やや広範囲に刃型弾を発射する。貫通効果あり。 スピード 6 ショットタイプ ワイド パワータイプ レーザー + スペシャルゲストファイターズ…ランダムエディットで登場することも!? 特別出演!!ライジングゲストキャラクターズ!! ガイン(VALHALLYZER) ボンバー 超絶魔法が大爆発 超魔法ボンバー自機の正面で大爆発を起こす。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。 オプションショット 貫通魔法剣 バスターソード正面に剣型のショットを発射する。貫通効果あり。 スピード 9 ショットタイプ フロント パワータイプ レーザー また、本機は特定条件を満たす事により原作のEDに登場した「ギャラクシーヴァルハライザー」となり、装備も変化する。 チッタ(GUN-DALF) ボンバー 強力魔人を大召喚 魔人マウンテン正面に巨大な魔人を召喚する。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。 オプションショット 拡散氷弾 アイスキューブ前方広範囲に氷塊を発射する。前述した「D.D」のワイドショットに似ており、ザコ散らし向き。 スピード 7 ショットタイプ ワイド パワータイプ バルカン ミヤモト(なし(*5)) ボンバー ミヤモト流必殺剣 真空斬り前方広範囲に斬撃を飛ばす。貫通効果あり。前作『バトルガレッガ』と異なり、最初に刀を振りかぶるモーションが削除されたため無敵時間の短さに注意。 オプションショット 忍術爆弾 大忍術つぶて斜め前方に複数の小型爆弾を扇状に放つ。敵に当たると爆発し、爆風の中に「大」「忍」「術」と順番に表示される。 スピード 11 ショットタイプ ワイド パワータイプ ナパーム ボーンナム(GOLGODIAN) ボンバー 死神パワーで滅殺 バッドオーメン正面に死神を召喚する。前述した「D.D」と同様に遠投が可能。 オプションショット 追尾幽霊 ヘルゴースト正面にY座標が一致した敵を追尾する、幽霊状の弾を発射する。 スピード 4 ショットタイプ サーチ パワータイプ バルカン B・ウェイン(SILVER SWORD) ボンバー 大爆風で敵を破壊 スーパーナパーム発動時に入力していたレバーの方向と反対側に、大規模な爆風を発生させる。レバーを入力していなかった場合は、レバーを下に入力していた際と同じ挙動になる。 オプションショット 支援銃座 G・ショット様々にフォーメーションを変化させることができる。全てのガレッガ機で共通。 スピード 5 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ バルカン J・ウェイン(GRASSHOPPER) ボンバー 弾丸を撃ちまくる ストロングバルカン正面に大量の弾丸を高速連射する。後方から排出される薬莢に攻撃判定がある点も前作『バトルガレッガ』と同じ。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 4 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ レーザー B・ウェイン(FLYING BARON) ボンバー 自動追尾弾を発射 ホーミングミサイル大量の追尾ミサイルを発射する。発生する爆風にも攻撃判定あり。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 7 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ バルカン J・ウェイン(WILD SNAIL) ボンバー 敵を焼尽くす火炎 サーチファイヤー自機の左右にセットされた機械から火炎を放射する。追尾効果あり。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 3 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ レーザー カー・ペット(MAGIC CARPET) ボンバー 無敵の巨大化魔法 アラビアンジャンプ巨大化して、体当たりで攻撃する。発動中は移動速度が若干増加する。 オプションショット 魔女爆撃隊 アトミックウィッチ連続した爆風による長い尾を引く貫通ショットを前方に発射する。 スピード 6 ショットタイプ フロント パワータイプ ナパーム 評価点 多彩な自機 「ZERO COP」となっている主人公9人に加え、ゲスト7人(9機体)の合計18種類の自機を操作できる。 自機によって性能が大幅に異なり、「攻撃範囲は広いが威力が低い」「高火力だが移動速度が遅い」「移動速度はやたらと速いが正面にしか攻撃できない」など概ね一長一短である。 更に、自機を決定する際に押したボタンによって「ショット強化(A決定・基本)」、「オプション強化(B決定・代わりにスピード低下)」、「ショット・オプション強化(C決定・代わりにスピード大幅に低下)」、「スピード強化(S決定・代わりに全体的な攻撃力低下)」の4タイプに切り替わる。 自機の種類・強化タイプ・順番を考えると、ランダムエディットや全ての自機を選択できるようにしたチームエディットによってできる組み合わせは31万3344通りである。 それぞれの自機には専用のエンディングが存在し、上級コースでは最終ボス撃破時に残機に存在していた自機のエンディングを見ることができる。このときチームセレクトでプレイした際は、チーム専用のエンディングを見られる。そしてエンディングの1シーンである一枚絵は上級以外のコースでも見ることができる。 自機性能が概ね前作『バトルガレッガ』からアッパー調整 具体的には「画面内に存在できるプレイヤーのショットの弾数」が前作『バトルガレッガ』より増加(ショットは16発→24発に強化。オプションは4発×4機→合計20発に強化。)、ボンバーの初期所持数とミス直後のボンバー回復量が前作『バトルガレッガ』の3倍(小ボム20発分→小ボム60発分に強化。)。 また、前作では「ウェポン(本作のボンバー)発射時の無敵時間」は自機の発射直後のモーション中のみであったが、本作ではボンバーを発射した瞬間から「画面内からボンバーが完全に消滅するまで」完全無敵と大幅強化されている。 細かいが、ミス時に自機がバラ撒くパワーアップアイテムは「画面端でバウンドする」ように改められた。前作は「画面端でミスすると半分近くが画面外に出てしまう」という問題点があったが、本作では安心できる。 過去の作品から登場するボス 一定の条件を満たすことで過去作品のボスが登場する。登場する条件はそれぞれ異なり、登場する場面も道中やステージボスを撃破した直後、隠しボスとの戦闘だけのステージというように様々である。 隠しボスの登場条件には、残機の「登場作品」・「プレイヤータイプ」・「強化タイプ」などが関わるためチームの編成によっては登場しないボスも存在する。 当然隠しボスを倒したほうがスコアは稼げるが、中にはかなりの強敵もおり単にクリアを目指すだけならば不用意に戦わないほうが無難だろう。 点数稼ぎが熱い 『バトルガレッガ』同様ボーナスアイテムを連続で獲得することでボーナスアイテムがグレードアップし、最終的には1個につき1万点になる。いかに早い段階で最高までグレードアップさせられるか、それを維持できるかが重要になる。 ステージによってはボンバーでのみ破壊できる箇所が存在し、ここを破壊することでボーナスアイテムを大量に獲得できる。ボンバーに余裕があれば狙うのもいいだろう。 基本操作の項目でも記載したが、「溜め」状態の間は自機の正面にオーラが発生し、このオーラにもショット同様の判定が存在する。これで敵を倒すと通常のショットより高い点数が入る。 敵弾が見やすくなった 初期設定では丸弾がオレンジ、針状弾が青、破壊可能弾がピンクと設定されており、ゲーム中でもそれぞれの色を変更することができるようになった。 BGM ゲーム中の音楽は『疾風魔法大作戦』の崎元仁氏、『バトルガレッガ』の並木学氏に加え、後に『グレート魔法大作戦』の作曲を担当する小谷野謙一氏らが作曲・編曲を手掛けた。 隠しボスとの戦闘時のBGMは過去の作品のBGMを編曲したもので、そのボスが登場した作品にあわせてBGMが変わる。ただし、一つの作品につき使用する曲は一つずつとなっており、原作で戦ったときとは異なるBGMが流れることもある。 作中で使用されたBGMの評価は高く、『バトルガレッガ』から登場するボスとの戦いでは名曲と名高い「Stab and Stomp!」の、作者である並木氏本人によるアレンジ曲が使用されている。サウンドトラックの発売を期待する声もあるが、後述の理由からか、2022年7月時点では実現されていない。 賛否両論点? 初代『魔法大作戦』からおなじみのキャラ・チッタが、特徴の一つだった長い髪をバッサリ切ってしまった。原因は不明。 全く似合わないという程ではないが、大幅なデザイン変更というのはどうしても違和感の原因となる。次の出演作『グレート魔法大作戦』では再びロングヘアーに戻ったあたり、あまり受け入れられなかったか。 雰囲気の激変 前作の『バトルガレッガ』はキャラが前面に出ることもなく、ひたすらにストイック(ともすれば暗い・重い)な雰囲気だったのが、本作では真逆の雰囲気に変わったため戸惑うプレイヤーも多かった。この辺りが影響したのかは不明だが、次作の『バトルバクレイド』では、『ガレッガ』の方向性に回帰した(『ガレッガ』程ストーリーが重くはないが)。 問題点 チーム制の欠点 今作最大の特徴であるチーム制であるが、「同じキャラクター・機体はチームに1つだけ」という制約のため一度そのキャラクターでミスしてしまうとエクステンドで復活させるしか再び操作する方法はない。 特に隠しボスと戦うためにはそこまで対応する機体を残機に存在させる必要があり、全ボス撃破を目標とするならばミスをしても早いうちに復活させたりボス戦まで機体を温存する技術が求められる。 また、いくらエクステンドアイテムを取ったところで、残機を初期数以上に出来ない。一応、全機とも無事な状態でエクステンドアイテムを獲得すると10万点のボーナスとなるが、後述するランクへの影響などもありあまり推奨できない。 自機の扱いやすさにムラがあり、チームの編成によって難易度が大きく変化する。 ジュージ、ゴールデンのように火力・攻撃範囲に難があり扱いにくい自機が存在する一方で、ストローマンやタグ-Tのようにオプションに追尾効果があったり、とにかく攻撃力が高いカー・ペットなど、自機によって性能の差が大きい。 特にチームセレクトによるクリアを目指す場合、チーム編成での格差も問題となる。 元警官チームは「攻撃範囲は広いが攻撃力に欠ける」D.Dと前述のジュージがおり、火力面で頼りとなるのは「サーチ機能を持つオプションを装備している」ショーティ一人である。そのため元警官チームでクリアすることは他の2チームと比べ難しくなっている。 超能力者チームは前述のゴールデンが使いにくいものの、「ボンバーの持続時間が長い」マリアと「ボンバーを含め攻撃範囲が広く移動速度も悪くない」ストローマンの二人で補うことができる。加えてこのチームは3名とも移動速度が高めであるため、ゲーム開始の際ショット・オプション強化を選択してもスピード低下の弊害を受けにくく、これによりゴールデンの火力も無理なく底上げできる。 その一方で凶悪犯罪者チームは3人とも比較的扱いやすいキャラクターであるため、チームセレクトでのクリアは最も簡単だと思われる。 一応ホーミングや貫通弾といった特殊弾を発射するキャラはランクが上がりやすいという不利益でバランスを取っているのだろうが、取り切れていない。 意図せずボスの登場条件を満たしてしまい、ボス戦となってしまうことがある。 例えばHIGH-WAYステージのボスは第2ステージがどこだったかによって決定する。しかしスペシャルレベルアップをしており、HIGH-WAYステージのボス撃破時にZERO COPのメンバーが残機に存在すると、第3・4ステージに対応するボスとの連戦となる(ショットなら第3、オプションなら第4、両方なら第3、4ステージの順に登場する)。詳細は省くが、そのうち「エンビー」というボスが非常に強いため、もし出現させるとよほどの実力者でもなければボンバーの大量消費、下手をすると全滅という事態になりかねない。 本作ではミスをすると次のキャラクターは初期状態からのスタートとなるため、飛散したパワーアップアイテムを回収した際に意図せずスペシャルレベルアップして連戦となることがある。特にチームセレクトでプレイした際はスペシャルレベルアップをすると確実に連戦となってしまう。 また特定のオブジェクトを破壊することが登場条件に含まれるボスも存在し、それを知らずに該当するオブジェクトを破壊したため隠しボスと戦闘になってしまうこともある。 異様に回収が難しいエクステンドアイテム。 HIGH-WAYステージにはバトルガレッガの3面と同様に停止位置に止まってから破壊するとエクステンドアイテムを落とす敵がいるのだが、その敵からの攻撃が激しいうえに中盤戦ということもありステージ自体の攻撃もだいぶ苛烈なため、停止位置まで敵を生かす事が難しくなってしまっている。その上、やっとの思いで破壊せずに停止位置まで泳がせたとしても、このステージは道中の画面スクロールが他のステージに比べて速い関係で停止後に攻撃を撃ち込める猶予がバトルガレッガの3面と比べてだいぶ短くなってしまっている。そのため、キッチリとダメージ調整をしないと、停止位置まで泳がせたのに破壊できずにスクロールアウトで画面外に...なんてことも。後述しているスペシャルエクステンドの仕込みにも使えなくはないが、クリア狙いで行くならここのエクステンドアイテムは無視した方が良いかもしれない。 ランクゲーだがランクを落としにくい。 基本的に「ミスで減るランク<エクステンドで増えるランク」であるため自爆する意義が薄い。 効率の良いランクの下げ方として「エクステンドアイテムを取らずに落とす」というのが有る。正確には「エクステンドアイテムで加算される莫大なランクが加算されなくなるので楽になる」程度。 その他、一応敵弾にカスるとランクが落ちるが、落とすには秒間3発以上のカスりが必要。 スペシャルパワーアップやオプションスペシャルフォーメーションを行うと、ガレッガの連射速度ランクに相当するタイマーランクの加算速度が上昇するため、どんどんランクが上がっていく。 ランクゲーではあるが、前作と比べると上昇はだいぶ緩くなっており、勲章は無視、必要以上なスペシャルパワーアップを行わなければ低ランク維持は楽である。前作と違いノーミス進行の方が安定して進められる。 また問題のエクステンドについても、スペシャルエクステンド(*6)が狙えればエクステンドアイテム一つで残機を全快できる。 総評 本作はかつてのライジング作品と盛大にコラボし、「チーム制」というシューティングとしては非常に珍しい制度を採用している。 これに加えて多様なキャラクターを操作することができ、キャラクターやチーム毎に異なる攻略法を探す楽しさが味わえる。 また、かつての強敵達と再び戦うこともあり、過去の作品をプレイした人にとっては懐かしいものがあるだろう。 何度かプレイするうちに自分にあったキャラクターを見つけ、慣れてきたら違うキャラクターにも挑戦するということが本作の遊び方の1つと言えるだろう。 一方で一部キャラクターによる性能の差が大きく、キャラクターによっては使用を敬遠されるようになることも考えられる。 キャラクターが多く存在する以上、多少差が生じることは仕方ないが、もう少しキャラクターの性能バランスに力を入れられていればとも思われる。 余談 ZERO COPメンバーの機体名はホラー映画およびその監督が元ネタになっている。 本作に登場したゴールデン、バースデイの二人は後に『グレート魔法大作戦』に自機としてゲスト出演している。なお、バースデイは隠しキャラクターではあるが「クリアを目指すならバースデイ一択」とまで言われていた。 ウェイン兄弟の公式な名前について、『バトルガレッガ Rev.2016』のプレミアムエディションに付属した『BATTLEGAREGGA 20TH MEMORIAL BOOK BLUESCAPE』で(*7)関係者のYOKOO氏が「それぞれブルース・ウェインとジョン・ウェインと決めた。」(*8)と話している。 本作は電源を入れた直後は難易度が高くなっており、しばらく放置していると難易度が下がるようになっている。『バトルガレッガ』において電源を切ってアイテムの出方を調節するというプレイスタイルが盛んに使用されていたが、同様のプレイをしようとするプレイヤーに対しては大きな罠となった。 ボス戦で使用されているBGM2曲は日本のパンクバンド「ココバット」の1stアルバム「COCOBAT CRUNCH」に収録されている曲に酷似しており、現在では著作権NGで訴えられるリスクが高いシロモノ。この事はサウンドトラックの販売を阻む要因になっていたと思われる。 ちなみに前作『バトルガレッガ』にもオマージュとパクリの線引きが気になる曲はいくつか存在しているが、こちらはセーフである模様。 本作のリリース直後に永久パターンが発見された。その後永久パターンをなくしたVer.Bが発売され、すでに旧バージョンで稼働していた場合はバージョンBとの交換がなされた。極少数のみ交換せずにVer.Aのままという基板が残っているらしく、M2社内にはVer.AとVer.Bが両方保管されている。 + 永久パターンの内容 SKY-HIGHステージの隠しボスであるバシネットの回転ノコギリを何回でも破壊できるようになっていた。Ver.Bでは一定時間の経過で回転ノコギリの発射装置が外れ、次の形態へ移行する。 実はVer.Bにも永久パターンが存在する。自機を追尾し続ける雑魚敵をずっと生かしておくと、ボスとの戦闘が終わってもゲームが進行しなくなる。このとき敵をうまく誘導することで『バトルガレッガ』でも確認された「画面最上段にいる敵を撃ってもダメージは入らないが、打ち込み点は入る」という方法を利用して点数を稼ぎ続けることができる。この方法はHIGH-WAYステージからBUILDINGステージまで使用できる。 移植 ガレッガと異なり当時の家庭用ハード機には移植されず、現在まで長らく移植はされていなかったが、2022年7月28日発売の卓上型復刻ゲーム機『アストロシティミニ V』に本作が収録されている。 稼働から24年目で家庭用への初移植が実現した。(入力ラグが酷すぎてまともにプレイできる代物ではないが) その際、前述の問題のあるBGMは曲名の変更および稼ぎプレイに支障が出ない程度に当該フレーズの差し替えが行われている。 また、連射速度切り替えやスコア履歴表示のショートカットボタンで全ボタンに用途が割り当てられている(*9)関係で、『アストロシティミニ V』の機能の一つである「かんたんセーブ機能」が唯一使用出来ない作品となっている。 一応『ガレッガ Rev.2016』の開発を担当したM2は「動かすだけなら」移植を完遂しているという。しかしM2ガジェットの仕様が固まらない事と、ガジェットを入れた際に処理が落ちる可能性が高い(*10)という事もあり、発売は未定とのこと。
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CAPCOM限定 ※注、背景のみ、服だけ、技だけの登場でカウントするときりがないので、使用可能キャラクターとしての登場作品のみ。 機種 タイトル 概要 判定 AC アドベンチャークイズ カプコンワールド2 RPG風のクイズゲーム。多数のカプコンキャラクターが登場。『ストII』の春麗が最多。ドンプルのキャラクターが邪神。 AC/PS/SS/DC/Win スーパーパズルファイターIIX 通称『スパズル』と呼ばれる、デフォルメされた格ゲーのキャラクターが登場する落ち物パズルゲーム。『ストリートファイター』『ヴァンパイア』のキャラに加え、『サイバーボッツ』のデビロットが参戦。 なし AC/PS/SS/PS2 ポケットファイター 上記『スパズル』風にデフォルメされたまま戦う2D格ゲー。コミカルな外見とは裏腹に、その奥深さは本物。『スパズル』から一部キャラが削除された代わりにザンギエフ・『ストIII』のいぶき・『ウォーザード』のタバサが参戦。 良 WS 画面は白黒でジェムは形状での区別だが分かりづらくアイテムも廃止。オリジナルのカードバトルはランダムで運が絡む。 劣化 AC/PS2/Xb CAPCOM FIGHTING Jam カプコン3シリーズ5作品のキャラ達が戦うお祭り2D格ゲーだが、キャラクター偏り、家庭用版追加要素なしの無機質ゲー。 なし AC/DC ガンスパイク カプコンと彩京のパートナーシッププロジェクト作品。キャミィ、ナッシュ、キング・アーサー、『ルースターズ』のシバ、バレッタ、ロックマン達が登場するアクションSTG。 Win STREET FIGHTER X MEGAMAN カプコンUSAの25周年記念で無料配布された、『ストリートファイター』のキャラがボスとして登場するロックマン。 執筆禁止 Switch/PS4/One/Win カプコン ファイティング コレクション 『ポケットファイター』『スーパーパズルファイターIIX』を収録。 カプコンアーケード 2ndスタジアム 『ポケットファイター』『スーパーパズルファイターIIX』を購入可能。 VS. クロスオーバー関連作品 機種 タイトル 概要 判定 MARVEL系 Marvel Comics関連作品シリーズ SNK系 SNKクロスオーバー関連作品シリーズ CAPCOM系 AC/DC CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000 カプコン製作による、カプコンとSNKの競演格闘ゲーム。しかし、カプコン側の大半が『ストII』出身の人選、レシオバランスの悪さなど、問題が多い。 なし AC/DC/PS CAPCOM VS. SNKMILLENNIUM FIGHT 2000 PRO 上記のバージョンアップ版。新たにダンとジョー・ヒガシが参戦し、バランスを大幅に調整。PS版はキャラのみ要解禁に戻っているが、必要ポイントのバランスは調整されている。 AC/DC/PS2 CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001 グルーヴゲージが多彩になった続編にして、20世紀格闘ゲームの最後を飾る総集編。従来の3on3システムの戦略性に加え膨大な組み合わせもあり、試行するだけでも長く楽しめる。 良 GC/Xb CAPCOM VS. SNK 2 EOMILLIONAIRE FIGHTING 2001 上記のGC/Xb移植版。バランスを大きく荒らしたバグが修正されている。その他、必殺技のコマンド入力を簡略化した「EO (Easy Operation)」機能等を導入。 PROJECT X ZONEシリーズ 3DS PROJECT X ZONE カプコン・セガ・バンナムの3社によるクロスオーバー作品で、『ナムカプ』の流れを汲むSRPG。SRPGとしてはある程度改善されたが、『ナムカプ』の魅力であったシナリオ・クロスオーバー要素が大幅に退化。 なし PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD まさかの続編。『ナムカプ』や前作で指摘された欠点の多くが改善。ゲストとして任天堂キャラも登場し、あらゆる面で10年間の集大成にふさわしい完成度となった。 良 その他 DC 対戦ネットギミックカプコン 彩京オールスターズ 彩京とのパートナーシッププロジェクト作品。両者のキャラクターが一堂に会する二人打ち麻雀ゲーム。現在はサービス終了。『対戦ホットギミック』の流れを汲み、ネット対戦モードではカスタムしたジャンファイターによる必殺技の応酬が楽しめた。 AC/Wii タツノコ VS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES カプコンとタツノコプロのキャラクターによる競演格闘ゲーム。Wii版は最大4人まで遊べるミニゲームなどが追加された。しかしMVC譲りの世紀末なバランスやWii版が同時に発売された事などから、多くのゲーセンではあっという間に撤去された。 なし Wii TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL-STARS 北米版をベースに日本へ逆移植。ミニゲームの廃止、Wi-Fi対戦対応など、前作よりも対戦に特化した作品。キャラクターバランスの調整の他、版権の都合により降板したハクション大魔王の代わりに、新たに5キャラ追加。 PS2 NAMCOxCAPCOM ナムコとカプコンの新旧キャラクター200名以上がクロスオーバーするスパロボシリーズタイプのSRPG。ゲームシステムに粗は多いが、良好なシナリオ・クロスオーバー要素が魅力。 良 PS3/360/Win/PSV ストリートファイター X 鉄拳 ついに2Dと3Dの共演が実現。バンダイナムコゲームスの3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズとのクロスオーバー格ゲー。しかし両タイトルと一切関係の無いゲストキャラ参戦やシステムの練り込み不足により大きく評価を落とす結果に。 PS3/360 クロスエッジ / クロスエッジ ダッシュ コンパイルハート開発、ゲーム会社5社のクロスオーバーRPG。カプコンからはヴァンパイアシリーズのキャラクターが参戦。 なし 他社開発作品 機種 タイトル 概要 判定 Win ストリートファイター オンラインマウスジェネレーション 『ストリートファイター』と銘打っているが『ジャスティス学園』『宇宙刑事ギャバン』『サイボーグ009』の他、香港の作家「金庸」が書いた小説のキャラクターも登場。現在はサービス終了。 執筆禁止 iOS/Android TEPPEN カプコンキャラが集結したデジタルカードゲームアプリ。 執筆禁止 番外編 ※注、背景のみ、服だけ、技だけの登場はカウントするときりがないので、きちんとしたキャラクター登場作品のみ。 機種 タイトル 概要 判定 PCE アドベンチャークイズ カプコンワールド PCE版は4面が井出洋介から『魔界村』の大魔王に、ラスボスがMr.T(*1)から『大魔界村』のルシファーに変更。 SFC/PS他 ブレス オブ ファイアシリーズ 一部の『ストII』キャラ(春麗やさくらなど)や技(瞬獄殺など)がシリーズ通してゲスト出演している。 AC VARTH - Operation Thunder Storm 4,11面で『ストII』のリュウを出現させると、「昇龍拳を放ちながらアイテムをばらまく」という演出が見られる。 DC ガンバード2 彩京とのパートナーシッププロジェクト作品。DC版限定で『ヴァンパイア』シリーズのモリガンがゲスト参戦。 不安定 3DS 謎惑館 ~音の間に間に~ ある部屋に『ストIV』のベガが登場。 怪作 WiiU スーパーマリオメーカー ロックマンとアイルーのキャラマリオが登場。 良 AC crossbeats REV. アーケードリズムゲーム。コラボイベントでは各コラボゲーのキャラアイテムが貰えた。『ロックマン』『ストリートファイター』『逆転裁判』『バイオハザード』『モンスターハンター』の楽曲を収録。ムービーは各ゲームのPV仕様となっており、原作のキャラクター達が登場している。 賛否両論 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ 『for』よりロックマンとリュウ(DLC)が、『SP』よりケンとリオレウス(ボス/アシスト限定)が参戦。その他、カプコンキャラもアシストフィギュアやMiiコスチュームなどで登場。 関連項目 ストリートファイターシリーズ ファイナルファイトシリーズ
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ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター 【わいるどあーむず ざ ふぉーすでとねいたー】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション2 発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント 開発 メディアビジョン 発売日 2005年3月24日 定価 7,140円 廉価版 PlayStation2 the Best2005年11月2日/2,800円2006年10月19日/1,800円 判定 なし ポイント 『大人の事情』に泣かされたゲーム大味な戦闘バランス短くされたシナリオとフィールドマップ廃止新戦闘システムは賛否両論シナリオの大筋やキャラクター周りの評価は高い ワイルドアームズシリーズリンク SIEワールドワイド・スタジオ作品 概要 新要素・従来との変更点 問題点 賛否両論点 評価点 総評 補足 概要 『ワイルドアームズ(以下「WA」)』シリーズ5作目(『WA F』含む)にあたる作品。 前作の『WA3』や初代WAのリメイクである『WA F』から一部のシステムを一新し、マンネリ感を打破しようと試みている。それは「デトネイター(起爆剤)」というサブタイトルからもうかがえる。 制作発表はWA Fと同時に行われた。発表当初のタイトルは『ワイルドアームズ アナザーコード F』。当時の記事(リンク先ファミ通)WA F・WA4 新要素・従来との変更点 HEX(Hyper Evolve X-fire sequence)バトル 本作から導入されたバトルシステム。「前作までの『クロスファイアシークエンス』に戦略性を持たせたい」という目的で考案された。 戦闘開始時にハニカム構造の戦闘フィールドに敵・味方・レイポイント(属性を帯びた地形)・オブジェクト(宝箱や障害物)が配置され、順番の回ってきたキャラから行動する。ステータス「反応(いわゆる『素早さ』)」が高いキャラほど行動機会が多く回ってくる。 敵同士あるいは味方同士なら、同HEX内に同居することができる。混在は不可。 たいていの行動・バフ/デバフ効果は「キャラクターにかかる」のではなく「HEXにかかる」。したがって、味方を同HEXに集合させれば強化・回復を効率良く行えるようになる一方で、敵の何でもない通常攻撃さえもが複数人を巻き込む範囲攻撃と化す…という風に、敵/味方の位置取りも考えて行動する必要性がある。 より柔軟になったスキル習得 今作では習得できるスキルがキャラクターとレベルで固定されているため、組み合わせの自由度自体は低くなっている。ただし、それを補うべく「GCグラフ」というシステムが導入されている。なお、「GC」は「Grow(成長)」と「Customaize(カスタマイズ)」の頭文字である。 GCグラフは「現在レベルと同値だけもらえる『GCポイント』を使用して、本来ならもっと後にならないと習得できないスキルを先行習得する」というもの。例えば「レベル18で習得するスキルにGCポイントをつぎ込んで、レベル9の時点で使えるようにする」といった事が可能となる。GCグラフのポイント振り分け/振り直しは戦闘中以外ならいつでもどこでも可能。 なお、スキル習得に使用していないGCポイントは自動で最大HP/MP上昇に使われる。また、キャラのレベルが上がるとGCポイントがそれに応じて還元される。先の例の場合、レベル9から10に上がった時点でGCポイントが1ポイント還元、さらにレベルアップでGCポイントが増えるので2ポイント使える計算となる。 装備品のカテゴリの一つである「バッジ」を装備することでさらなるカスタマイズ(ステータス増強、状態異常への耐性獲得等)が行える。バッジは最大で3つ装備可能になるのだが、装備枠増加はパッシブスキル「バッジスロット追加」で行われる方式なので、GCグラフによる早期拡張も可能。 探索面 過去シリーズ作のように自由にフィールドを移動して街・遺跡を発見するタイプから、ロマサガのようにマップ上から目的地を指定して移動するタイプに変更された。 仕掛けを解除するためのグッズ使用方法が変更された。前作までは各キャラクターの所有するグッズを使い分けていったのだが、本作では移動中の先頭キャラは主人公のジュード固定。グッズはダンジョン内のものを活用する方式に変更され、持ち出しは不可となった。 ジャンプやスライディングといったアクションが可能となり、部屋によっては奥行きのある3D画面ではなく真横固定の視点となっている。 ジュードはシリーズおなじみの「アクセラレイター」を所持しており、制限こそあるが(時間制かつ連続使用不可)発動中は周囲の時間の流れが遅くなる。(*1)当然ながらアクセラレイターの使用を前提とした謎解き・カラクリが多数用意されている。 過去作よりもアクション性が高まっていることに関しては、開発者インタビューにて「女の子がスライディングしたら嫌じゃないですか」「アシュレー(※『WA2』の主人公)がやったらバカっぽく見えるけど、快活な少年であるジュードには良く似合うシステム」といった旨の発言があった。また、これも「過去作からの変革」の一環であろう。 工房システムと「ブラックマーケット」 シリーズ中盤から、工房にて装備品やアイテムを組み合わせて新しい物を作れるようになる。レシピは予め判明しており、材料を各所から集めて新しいアイテムを作る。 最高峰のアイテムを作る難易度は極めて高く、優先順位をきちんと決めながらやっていかないと揃えるのは困難。特にシリーズ恒例のアイテム「シェリフスター」を作る難易度は鬼畜の一言。その代わり効力も極めて高い。 ブラックマーケットはシリーズ恒例のアイテムショップだが、なんと対価がお金ではなく「レベル」。例えば「○○:50レベル」という品だったら、誰か一人、もしくは複数人のメンバーの合計でレベルを50下げなければならない。前代未聞のシステムである。 ミニゲーム「エクストラチャレンジ」 今作のゲームシステムを活かしたミニゲーム。スーパーマリオのような横スクロール系のアクションゲームであり、途中の敵を倒したりかわしたりしながらゴールを目指す。アクセラレイターも使用可能。これがなかなかに楽しく、本編そっちのけで楽しむ人もいたとか。 プレイには、ゲーム途中に落ちている「ROM」を各地で回収し、それをとあるゲーマーの部屋に持っていく必要がある。合計12ステージあるが、ROMは1周につき6個しか手に入らないので、全面プレイするには2周しないといけない。(*2) ちなみに全ステージを攻略すると、シリーズ恒例の隠しボス「ラギュ・オ・ラギュラ」と戦うためのアイテムがもらえる。逆に言うと「なんでこんなゲーマーがそんな貴重品を持ってるんだ?」ということでもある。 ちなみにそのゲーマーは、「ゲームは一日(最低)1時間!」という名言?を残している。 システム面について 本作もパートボイスではあるが、戦闘中だけでなく重要イベントでもしゃべるようになった。 『WA F』からセーブデータをコンバートすることが可能。そこで達成した項目に応じて様々な特典が追加される。ただし、「コンバートしないとコンプリートできない」要素はなく、2周すれば遊び尽くすことができるようになっている。 周回プレイ 持っていたアイテムやお金、モンスター図鑑等は次周以降にも引き継がれる。ただし、キャラのレベルは1に下がってしまう。 周を重ねるごとに敵からもらえる経験値が2倍、3倍…と上がっていく。 コンバート状況は引き継がれない。それどころか、2周目以降はコンバート不可能である。この影響を最も受けるのが武器「ロンバルディア」。ゲーム最序盤でもらえるうえに「戦闘回数に応じて攻撃力が上がる」という武器なのだが、データコンバートすると『WA F』の戦闘回数まで加算してくれるので、マニアックにプレイしていた人は最強武器になっていることも。しかし2周目以降はFの戦闘回数は加算されないため弱くなってしまう。 問題点 ……と、このように様々な変革が行われていたのだが、「製作途中でSCEから開発期間の短縮を命じられる」というまさかの事態が発生。 その結果発売が半年近くも前倒しとなり、全体的に作りこみが甘くなってしまった。(*3) シナリオが短すぎる 平均的なクリアまでのプレイ時間は20時間代。特に中盤~終盤の展開がかなり駆け足で進行していく。「開発期間短縮のせいで、当初予定していたシナリオをバッサリ半分にカットしなければならなくなった」とは金子氏の弁。 イベント進行部が立ち絵による紙芝居のみの箇所が多い。重要イベントではフルボイスのムービーが流れるものの、全編に渡ってポリゴンキャラによるモーションを見せてくれた前2作(WA3・WA F)よりも演出面では劣化している。 ユウリィの歌う「絆を想う」も途中までしか聴くことが出来ない。攻略本によると続きの歌詞はあるようだが、サントラでも聴くことが出来ないので恐らく未収録と思われる。 ダイジェストで終わる部分が多い。最後の仲間が出た場面では、5秒ほどの音声入りムービーのあと「彼女の名前は○○と言うそうだ」と言うだけで終わるなど。 会話シーンで黙る時に「………」「……」「…」と三点リーダの数が減っていく演出を使っている。全編通してダンマリのシーンで同じ事をしており、ボタンを押す回数が無駄に増えるため、最初の頃はともかく、次第に鬱陶しくなってくる。 敵幹部はいずれも魅力的なキャラ立て(設定的にも、能力的にも)がされた敵キャラが多数出てくるが、「全員が特殊能力を持っている強敵だが、ネタがばれるといいところがなくなってしまう」こととシナリオの短さゆえ、ほぼ全員が1回戦うだけであっさり退場してしまい、印象が薄くなってしまっている。 ほとんどの幹部は序盤の全員集合シーンを除けば、後は戦闘シーンでしかボイスが付かない。声優自体は豪華なだけに非常に勿体ない。 主人公ジュードの思考と行動に一貫性が無いため、人によっては感情移入しにくい。ただし、これは「ジュードがまだ13歳であるが故に未熟だから」という一応の理由付けはされている。 また、本作品の表向きのテーマは「大人と子供」であり(実際のテーマは「進化」)、CMなどの発売前情報ではパーティメンバー全員が精神的に未熟な未成年(最年長でも19歳)であることが強調されていた。 世界観や歴史、時代背景等の設定が緻密に描かれている割りにシナリオ全体のボリュームが少なく、それについてゲーム本編では深く掘り下げて語られる事もさほど無い。 前作までと違い、本作の舞台はファルガイア「全土」ではなく一地方となっている。これはアニメとの連動の際「アニメスタッフが設定に縛られることなく自由にやってもらおう」という金子氏の狙いがあったため。アニメ化が中止となったため活用されることなく終わってしまったが。 戦闘のバランスがかなり大味 キャラクターそれぞれに個性を出すために、主人公のジュードは素早いバランス型、アルノーは攻撃魔法&弱体魔法に優れ、ユウリィはミーディアム(召喚)と回復および強化担当、ラクウェルは鈍重だが高い物理攻撃力を誇る…という役割分担がされている。そして各キャラ毎に明確な特徴と強さ・弱さがはっきり設定されているため、それらを把握した上で戦術を考える必要はある。 ここまではいいのだが、ラクウェルの火力が尋常でなく高いために、「位置取り等を考えて行動するよりも、ラクウェルを中心としたゴリ押し戦法が最も有効かつ確実」というバランスになっており、せっかくのHEXバトル導入による戦略性強化がスポイルされてしまっているきらいがある。 どのくらい攻撃力が高いかというと、クリア前でもたいていの雑魚は一撃必殺、ボスでもHPを4分の1~半分は削れる。一応、ラクウェルには「極端に鈍重なため行動順がなかなか回ってこない」という欠点があるが、その一方で彼女は「パーティ全員で共有するゲージを消費して、連続行動を可能にするアビリティ」を有している為、他の3人でゲージを溜めてからターンを回せば、超火力の連続攻撃で相手を問答不要で沈めることができる。 徹底的に戦術を練り上げれば最強の隠しボスたるラギュ・オ・ラギュラさえも一撃で倒してしまう事が可能。製作スタッフも「強くしすぎた」と認めたほど。 もともと通常攻撃が強いシステムであり、やり込むと魔法使いタイプのアルノー・ユウリィですら通常攻撃が最強威力になってしまう。レベルを上げて、物理で殴ればいいならぬ装備を整えて、物理で殴ればいい。 さらに敵・味方問わず全体的に防御力が低い(= 被ダメージ量が多い)ため、味方は雑魚キャラの一撃でゴッソリHPを持っていかれてしまう事が多い。特にユウリィは雑魚の通常攻撃一撃で瀕死(または即死)が日常茶飯事。結果、敵に先制攻撃された場合はフルボッコにされてゲームオーバー、逆にこちらが先制できると無傷で楽勝になってしまう事が多い。 通常戦闘時は敵・味方の初期配置や反応補正(行動順に影響を与える)がランダムであるため、配置の運が悪ければそれだけで圧倒的不利になり、上記の被ダメ量の多さから即ゲームオーバーになり易い。 その他の問題点 エンカウントキャンセルの仕様 前作までは任意のタイミングでエンカウントキャンセル可能だったが、今作では特定の要件を満たすまで一切キャンセル不能、要件を満たせば全てキャンセル可能と極端になっている。 要件は通過フィールドでは「セーブポイントでの戦闘に勝利する」ダンジョンでは「特定の仕掛け解除を成功させる」となっている。ただし、一度限りのダンジョンでは一切キャンセル不能となっている。 フィールドマップの廃止 従来のWAシリーズファンが期待していた「世界を自由に動き回り、街・遺跡を発見していく楽しみ」が無くなってしまった。イベント進行に沿って自動的に次の目的地がマップに表示される一本道進行で、自由に移動できるようになるのはでラスボス直前まで進めた後。このせいで「序盤~中盤の自由度が低い」「物語の進行に合わせて変わる街の人々の台詞を聞く事ができない」といった難点が発生する。特に後者はWAシリーズを通して好評であった要素のため、ガッカリしたプレイヤーも多い。 上記「フィールドマップの廃止」で挙げた自由度には、「これまで行った町やダンジョン等で自由にグッズを使って新たな要素を発見する楽しみ」もあったのだが、今作ではグッズの仕様変更(下記参照)により削除されてしまった。 賛否両論点 ラクウェル・アップルゲイトの設定 + 以下、ネタバレ ストーリー序盤でパーティーに加わる少女剣士で、バトルでもその冴えわたる剣技でパーティーの危機をしばしば救う。その強さがどれ程すさまじい物かは前述したとおり。 しかし、ストーリーを進めていくと判明するのだが、実は彼女は被曝者(ゲーム中では遠まわしな表現であるが)であり、あらゆる治療手段をもってしても治せない病に冒されている。そのため肉体は限界寸前、行動順がなかなか回ってこないのはこの設定を反映したバランス取りなのだろう。そんな設定なのに肉弾戦キャラ、そして上記の強さである。 そしてエンディングではパーティーメンバーの一人であるアルノーと結ばれて娘を授かるのだが、出産して間もなくラクウェルは息を引き取ってしまい(これもゲーム中では遠まわしな表現であるが)、パーティーメンバーの中で唯一成人した姿を見ることができない。 この展開はWA4のストーリーにおける最大クラスの賛否両論点であり、「これじゃバッドエンドだ」と捉える人も多い。 しかし、金子氏曰く「本作のテーマは「進化」。そして「進化」にはその終着点としての「死」がある。なので「『死』に向き合う」ということをきちんと描きたかった」「自分的にはラクウェルのその後は『幸せな最期』を迎えたハッピーエンドとして描写している」と発言している。 余談だが、ラクウェルのキャラ人気はシリーズ全作品の登場キャラを見渡してもかなり高い。美しくも儚いストーリー展開・どこぞの世紀末病人を思わせるネタめいた強さ・声優の熱演などのおかげであろうか。アップルゲイトという苗字をもじって、ファンからはおおむね 「林檎」「林檎姐さん」 と呼ばれている。 次作のWA5では彼女のそっくりさんが登場。その強さがネタにされたり、WA4では叶わなかった病の完治が可能となるといったファンサービスが行われているなど、スタッフからもファンからも愛されているキャラである。 評価点 ストーリー面 前述の問題こそあるが、物語開始時には身体的に精神的にも『子供』だったパーティメンバーが、精神的に成長していく姿や見せ場はしっかり描かれている。特に人気が高いのが大人であるガウンがジュードたちの「子供の覚悟」を見せられて「大人のケジメ」を付けるシーン。 バトル面 ラクウェルの異常な火力のせいで戦闘バランスは確かに大味ではあるが、何も考えずにラクウェル無双ができるほど甘くはないし、少なくとも本編クリア前までのバランスは「調整放棄」と言われる程ひどくはない。 HEXバトル導入のおかげで「キャラの向きによって防御やパッシブスキルの発動率が変わる」「こちらに有利な位置取りをしたり、移動を封印・ワープ・入れ替わりといった搦め手も活用する」といった戦略SLGにも似た駆け引きが加わっているため、「ただキャラが走り回るだけだった」クロスファイアシークエンスからはバトルの戦略性は格段に上がっている。このシステムは好評であったようで、次作の5thにも引き続き導入されている。 敵幹部はいずれも特殊能力を有しており、その能力はボス戦でも遺憾なく発揮される(例…「盾を構えており、正面からの攻撃を完全に無効化する」「攻撃を受ける直前、まるで瞬間移動したかのようにそれを回避する」)。打ち勝つためにはHEXバトルを理解したうえで打開策を見出さなければならない。 テンポの良さ 制作期間短縮が命じられた際、金子氏は「ただヘコんでいるだけでも仕方がないので、テンポ良く進められるようにしよう」と頭を切り替えている。そのおかげなのか、ゲームのテンポの良さはシリーズ中でも屈指の良さである。 戦闘は殺るも殺られるも一瞬なゲームバランスではあるが、そのおかげでサクサク進むし、要所でセーブポイントがあるなどやり直しが苦にはならないようになってはいる。今回は全滅時のコンティニューの際にアイテム(1ギミルコイン)を必要がないため無限コンティニューも可能。 仕掛けのあるフロアや2Dアクションパート面では、一部の例外を除いてエンカウントしなくなったため、仕掛けを解いている最中にエンカウントして仕掛けの解き方を忘れてしまったり、どこまで解いたか忘れてしまったりという事が無くなっている。 カットシーン以外での会話ではマンガのコマ割りのようにキャラクターの立ち絵が差し込まれる方式が採用されているが、その演出のためにテンポが悪くなるわけでもなく非常にスピーディでテンポが良い。 会話が進む度に次々とコマの大きさや形が変化する演出で勢いもあり、キャラクターの感情表現などにも一役買っている。 それなりに豊富なやりこみ要素 本編こそボリューム不足ではあるが、クリア後に戦える隠しボスは多数存在するし、工房フル活用による最強育成やエクストラチャレンジ全制覇、全宝箱コンプリートといったやり込み要素は十分揃っている。 ファーストガイドブックがかなり親切 初回生産特典ではあるのだが、戦闘システムに関することから序盤の攻略方法まで詳しく載っており、初心者にも優しい気配りがされている。 BGM BGMは前作までと同様評価が高い。 本作ではこれまで担当してきたなるけみちこ氏が開発中に体調不良になってしまったため、他に4人の作曲・編曲者が参加している。そのため過去作と比べて若干毛色の異なる楽曲群となっているが、その分バラエティに富んでいる。 総評 「惜しい」。この一言に尽きる作品。 それなりに楽しめたという声があるものの、開発期間短縮によるボリューム不足と練り込み不足が仇となり、人気作のシリーズに大きく影を落とす結果となってしまった。 補足 この一件がきっかけで、トータルゲームデザイナーとして現場の細部にまで関わっていた金子彰史氏はWA5以降現場から一歩引いた立場に移り、裏で開発側とSCEとの橋渡し役を担うことになった。 なお、現在ではメディアビジョンを退社し、別会社「ウィッチクラフト」を立ち上げて独立している。といってもケンカ別れではなく現在も関係は良好。
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ファミリートレーナーシリーズ7 ファミトレ大運動会 【ふぁみりーとれーなーしりーずせぶん ふぁみとれだいうんどうかい】 ジャンル 体感型スポーツ(運動会) 対応機種 ファミリーコンピュータ(ファミリートレーナーB面使用) 発売元 バンダイ 開発元 ヒューマン 発売日 1987年11月27日 定価 4,900円 プレイ人数 1~6人 判定 良作 ポイント みんなでワイワイ楽しめて体力アップ走るだけの競技でもアレンジが上手い一風変わったレースも楽しめる ファミリートレーナーシリーズリンク 概要 内容 競技の詳細 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 『マットコントローラー』を使って足で走ったり跳んだりしてキャラを動かす「体でするゲーム」の『ファミリートレーナー』(通称『ファミトレ』)のシリーズ第7弾。 シリーズは当初スポーツ系から始まって、第5弾『迷路大作戦』第6弾『マンハッタンポリス』と2本続けてゲームらしい路線で展開していたが、久しぶりにスポーツ系のゲームとして発売。ある意味原点回帰となった。 運動会系ゲームは史上初作品である。また『ファミトレ』は元々『ファミリートレーナー』の略称だったが本作では初めてそれを正式名称に据えている。 「運動会」ということもあって1人でクリアーしていくステージクリアではなく対戦プレイを重視しておりファミコンでは初めて6人がリアルタイムで対戦できる。 内容 運動会らしくチーム対抗戦になっていて、白組側がマットの左側(青色の1・2・5・6・9・10)、紅組がマットの右側を使用する(赤色の3・4・7・8・11・12)とマットキーを左右半々に使う。 同じようなスタイルの『ランニングスタジアム』と違って、前列・中列・後列それぞれが違った役割を持っている。 競技は大きく分けて4種類。 障害物競走 障害レースA障害レースB大障害レース障害リレー 綱引き ムカデ競争 スケボーレース いずれの競技も画面がタテ3分割で上段が白組プレイヤー、中段が紅組プレイヤー、下段がコースの進行度合いの表示になっている。 下段はスタートとゴールの位置と、プレイヤーがどれほどの位置にいるかを表示している。 ゲームのモードは4種類。 1人プレイCPU相手にプレーする。CPUは3段間の強さがあり「KOKERU(コケル)」<「KAKETA(カケタ)」<「HAYATO(ハヤト)」の順に強くなる。 対象競技 大障害レース障害レースA障害レースBスケボーレース 2人プレイプレイヤー同士で対戦する個人戦。競技のバリエーションは「1人プレイ」と同じ。 2チームプレイプレイヤー同士で対戦する団体戦。 対象競技 ムカデ競走綱引き障害リレー トーナメント上記「2チームプレイ」のトーナメントで6チームで戦う。競技のバリエーションは「2チームプレイ」と同じ。 競技の詳細 障害物競走 本作のメインのモードで、6通りの障害、7通りの区間がある。 丸太越え 丸太に向かってダッシュしてタイミング良くジャンプして越える。 越えられなくても、丸太の上に着地して走ってもOK。 大玉ころがし 走って大玉に体当りして転がす。 早い足踏みでちょこちょこ当たるだけでなく、一旦バックして勢いをつけてぶち当たることで転がる距離を延ばすのも手。 プール越え 長いプールをジャンプして越える。プール内に落ちたら走ることで画面ではキャラが泳ぐので、それで抜けることもできるがスピードはかなり遅くなる。 上記「丸太越え」にも似ていて、走って勢いをつけてジャンプすることで一気に越えるも手だが、幅があるので一気に全部越えることは難しく、いくらか泳ぐことは前提にしなければならない。 カニカニレース カニの着ぐるみに入ってヨコ向きで歩く。 プレイヤーも股を大きく開いて左側の前列と後列(白組側は「1」と「9」、紅組側は「3」と「11」)でカニ状でヨコ歩きをする。 壁越え 高い壁を助走をつけたジャンプで越える。 前述の「丸太越え」「プール越え」とは反対にヨコ幅はないが高さがあるので高くジャンプすることが要求される。そのために、助走距離を伸して勢いをつけるべく一旦後退することも有効。 ただ垂直な「壁」だけでなく、その上が平均台のようになっている部分もある。また丸太同様壁の上に一度着地して降りることもできる。 シャボンレース 前かがみになって、足でマットの中央部分(白組側は「5」と「6」、紅組側は「7」と「8」)を抑えながら手でマットの前列部分(白組側は「1」と「2」、紅組側は「3」と「4」)を連打して風船を膨らまして、その中に入って走る。 風船に入ると少々走りが不安定になるので、風船の中でのキャラの位置を安定させて走る必要がある。 ラストスパート 最後の直線で、ここは普通にダッシュする。 上記7区間組み合わせを変えて下記4通りのレース方法がある。 障害レースA 丸太越え→プール越え→壁越え→ラストスパート 障害レースB 大玉ころがし→カニカニレース→シャボンレース→ラストスパート 大障害レース 丸太越え→大玉ころがし→プール越え→カニカニレース→壁越え→シャボンレース→ラストスパート 障害リレー 第1走者・丸太越え→大玉ころがし 第2走者・プール越え→カニカニレース アンカー・壁越え→シャボンレース→ラストスパート 大障害レースを二つに分けたのがAとBになる。 リレーは画面上で、次の走者が待機しているグラフィックになっているので、それに合わせて人間もタッチする形になる。 綱引き(1対1~3対3) 2チームに分かれて、それぞれのエリアでひたすら足踏みをする。 足で後ろに踏ん張っている感覚で、たくさん踏んだ方に画面上のキャラが引っ張られていく。 30秒の制限時間が切れた時、中央のリボンがどちらにあるかで勝敗が決まる。相手のチームをセンターラインまで引っ張り切れば時間を待たずして勝敗が決する。 ムカデ競争(3対3) こちらは3人同士での競争だが、上記の綱引きとの違いは、3人の足並みがそろっていないとつんのめって転んでしまうことにある。 コース自体は一直線なので3人の歩調合わせが肝要となる。 転んだ状態でも足踏みすることで立ち上がりを早めることができる。 スケボーレース 2人でスケボーを操って対戦。 2ラインの道路をスケボーで左右にスラロームしながらゴールを目指す。 チェーンポールとハードルはジャンプで、それ以外の障害物(缶・消火器・イス)は左右のスラロームで避ける。 同じような位置付けの缶・消火器・イスはぶつかってスピードダウンする度合いの強さがことなっており「缶」<「消火器」<「イス」の順に強い。 また左右スラロームは行うごとにスピードをアップする効果もある。つまり今までのように走ってスピードアップするのではない。 スラロームの操作は前の足から反対側へスライドさせ、その後を追うようにうしろの足をスライドさせる。これが逆になるとビタ止まりのブレーキになってしまう。 転んだりブレーキングで止まった時は、今いる側のボタンに両足を乗せることで再び走り出せる。 評価点 対戦ゲームとしては大人数で盛り上がれる理想的な作り。 種目が限られるながら最大6人で楽しめるのは初でありファミコン全体でも有数。 特に6人対戦に関しては4年も後の『ギミア・ぶれいく 史上最強のクイズ王決定戦』まで唯一だった。 更にトーナメントモードまで完備されている。 バリエーションに富んだ種目の数。 大きな括りでは4種目ながら、メニューでは全部で7種類にも及び、特にメイン障害物競走はいろいろな組み合わせで楽しめる。 このあたりは特に「マットを左右半々に分けて対戦」と同じスタイルだったシリーズ第2弾『ランニングスタジアム』よりも大幅に進化している。 しかも、その大きなくくりの4種目はいずれもそれぞれが異なった個性を持っており、特にスケボーレースはこれまでのファミトレではなかったスラローム操作という斬新さがある。 「綱引き」と「ムカデ競争」は6人で走るスタイルは同じでも「とにかくたくさん踏んで連打」と「しっかりタイミングを合わせることが重要」という差別化がしっかりなされている。 障害物競走のプール越えはまるごと越えることは難しいだけに「ただ越えればいい」だけでなく「いかにジャンプで距離を稼ぐか」という違う重要さも生み出している。 キャラのコミカルな動き。 運動会らしくかわいい子供のキャラが飛んだり跳ねたりするのは見ていて和めるところもある。 特にメインの障害物競走では転ぶのも妙に可愛く見えたりする。 これまでにないファミトレのテクニックを生み出したスケボーレース。 スケボーそのものは5月発売のシリーズ第4弾『ジョギングレース』でも登場していたが、こちらはただ自動で進むというだけのものでしかなかった。 今までのように左右はただかわすための動作だったので、それを繰り返してスピードを上げるために行うテクニックを磨くことで、より差を付けられる。 また正攻法のみの避けるためだけのスラロームでもそれなりにスピードの上昇が感じられる。 『ランニングスタジアム』のハードルにあった、ぶつかった時の度合いによってスピードが殺され方が変化する微妙なバランスもしっかり持ち越されている。 特にスケボーレースでは、それがしっかり活かされ例えばぶつかると最も痛手のイスでもスラロームで掠める程度なら、そこまで勢いを殺されない。 お互いの位置関係がはっきりわかる画面構成。 それぞれがプレイヤーを中心に置いた視点になっているが、画面下段でどれほどリードしているか、またはどれほど遅れているかが一目でわかる。 問題点 障害物レースではマットの認識が少々甘く、プレイヤーは走っているのにキャラが跳んでしまうことがある。 ただし『ジョギングレース』とは異なり、跳んでビタ止まりするのではなくジャンプしながらも進むので、それほど致命的なものにはなっていないのが救い。 完全に大人数プレイありきなのでステージクリアの楽しみ方ができずCPU相手にできない競技もある。 この頃のゲームはそれがゲームの根本に据えられていたので、強敵のCPU相手に勝ってクリアやハイスコア、エンディングを目指すと言ったものがないのは少々残念な部分。 もっとも全競技によるステージクリアのようなモードをつけてしまうと、3人プレイ前提な「ムカデ競争」のせいで1人ではやり切れないという不都合も発生するので仕方ないのかもしれない。 3人がかりで行う綱引きやムカデ競争は対戦プレイヤーがいないとできないので1人(1チーム)で楽しむことができない。 特にこれはCPUの強さも設定しやすい部類なので、敢えて外す理由がないと思われる。 メイン障害物競走のほとんどがある程度のスピードがあれば普通にダッシュ力でゴリ押せてしまい、個性が殺されてしまう残念な一面も。 例えば「大玉ころがし」は十分なスピードが出せるなら一旦バックして勢いをつけなくても、スイスイ進めたりする。 総評 障害物競走に編重しがちなバランスではあるが4種類の競技はいずれも個性を持ったものばかり。マットの操作性も一部アクションの伝達が少々不十分とはいえゲーム自体に支障をきたすものではない。 根本は走ることばかりに思えるが、それぞれの競技が独立し求められるものが違うなど決して同じものばかりではない。シリーズ作品で比べても大勢で楽しむゲームとしての面白味に特化して差別化ができている。 ほぼ対戦ありきのゲームで1人で楽しむには少々不向きではあるが、いろいろ変わった競技を楽しめて、みんなでワイワイ盛り上がれることに関しては申し分なし。 1人で遊ぶとなると種目が限られる難点こそあるもののファミトレシリーズとスポーツゲームの相性の良さを感じられる作品である。 その後の展開 シリーズ第8弾はTBSの人気番組『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』のゲーム化作品が1987年12月28日に『ファミリートレーナーシリーズ8 突撃!風雲たけし城』として発売。これは本作の説明書裏で予告されている。 以後シリーズ作品の発売は急速に鈍化しその次の第9弾は1年後、1988年12月20日に上記作品の直接的な続編にあたる『ファミリートレーナーシリーズ9 風雲たけし城 二』まで出ない。 実際上記作品の説明書では、ファミトレシリーズの作品の予告などは一切なかった。 余談 本作は当初『スポーツジョッキー』というタイトルで予定されており「ゴムひも大会、パン食いリレー、スケボーレースなどちょっと変わった運動会」として第5弾『迷路大作戦』第6弾『マンハッタンポリス』の取説裏表紙側で予告されていた。イメージイラストもスケボーに乗った少年がヤリを持ったアフリカの黒人原住民とライオンの横を突っ切るという運動会というより、その体を取ったハチャメチャなアクションゲームのようなイメージだった。 しかし実際にはこのように正統派の運動会ゲームとしての登場となった。 「ちょっと変わった運動会」のゲームは後に『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』(1990年12月 テクノスジャパン)が発売された。これがファミコン屈指のエキサイティングな対戦ゲーとして不動の地位を築いた。 現在は上記作品に運動会ゲームとしての立場を奪われているが、当時の本作はみんなでワイワイ楽しむ運動会ゲームとして、その存在感は大きなものだった。 次回作『突撃!風雲たけし城』の説明書ウラには次回作の告知がなかった反面本作が「好評発売中!!」の扱いで載せられている。 それによると「種目は個人戦から団体戦まで取り混ぜて10種目」と書かれている。しかし実際には上記の通り障害物競走を4種目(「大」「A」「B」「リレー」)と数えても7種目しかない。どういう基準で10と数えたのだろうか? ファミトレはアメリカでもNES用として『Power Pad』の名で発売されておりこれまでのファミトレ作品は大部分はアメリカでも発売されていた。 これ以降の3作品はすべて日本のみの発売で、反対に『ショートオーダー/エッグスプロード!』はアメリカのみで発売され日本では未発売。 そのため日米共通で発売されたものは本作が最後となった。 また日本未発売を含めた以降の4作品はこのようなスポーツ系ゲームで出さなかったため『体感スポーツ』という観点ではシリーズ最後の作品となった。
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美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘!? 主役争奪戦 【びしょうじょせんしせーらーむーんすーぱー じょうがいらんとう しゅやくそうだつせん】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 スーパーファミコン メディア 20MbitROMカートリッジ 発売元 エンジェル 開発元 アークシステムワークスTNS 発売日 1994年12月16日 定価 9,980円 判定 良作 美少女戦士セーラームーンシリーズリンク 概要 システム・特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 少女漫画及びアニメ『美少女戦士セーラームーン』のゲームの内、初となる格闘ゲーム化作品。(*1) 主役の座をかけてセーラー戦士同士で勝負するというストーリーで、プレイヤーキャラクターは、ムーンとちびムーン、内部戦士、サターンを除いた外部戦士の9人。 ストーリーモードと対戦モードの他に、キャラを自由に選んでCPUと対決できるモード、8キャラクターで勝ち抜きバトルするトーナメント、トレーニングモードがある。 発売当時はよくあるキャラクターゲームという評価であったが、後年研究が進むにつれて、丁寧なシステムと絶妙な対戦バランスを有する良質格闘ゲームであることが明らかになっていき、名作として注目を浴びることになった。 システム・特徴 キャンセル 本作は全ての通常技(空中時は除く)がキャンセル可能である。 ガード中にもコマンドを入力することでキャンセルできる。 バックスキップ いわゆるバックステップ。テンキー表記(*2)で44と入力すると発動。飛び退いているときは無敵だが着地時に隙がある。 (ガード)キャンセルやリバーサルでも出せる。 飛び退いている最中は空中(超)必殺技を使える。 超必殺技 HPが僅か(約20%)になるか残りカウントが9以下になると使える。 超必殺技が使えるほどHPが減少すると、立ちポーズがクタクタしたモーションに変わる。 後述のACSで体力を上げていても「超必殺技使用可能となるHPの低さ」は変わらず、体力のACSポイントが0の場合での20%である。 発動条件を満たしていれば何度でも使用できる。 トレーニングモードでは自由に超必殺技が使える。 オートモード 必殺技入力コマンドにはマニュアルモードとオートモードがあり、マニュアルは236Pといった一般的なコマンドで、オートはLかR+弱・強パンチ・キックを押すと必殺技が出て、LとRを一緒に押すと超必殺技が出せる。 Lは弱、Rは強の必殺技を使う。どちらの強さのパンチかキックでどの必殺技が出るかは決まっている。 マニュアルにするとオート時でのコマンドを、オートにするとマニュアル時でのコマンドを入力しても必殺技は使えないようになっている。 同社の『ドラゴンボールZ超武闘伝』シリーズでも似たシステムがあった。 ACS(アビリティ・カスタマイズ・システム) 攻撃・必殺技・防御・体力・?・おちゃめの6種類ある能力にポイントを振り分けることでそれらの能力を上げることができる。 ?は超必殺技の威力。おちゃめを上げるとランダムでバクスキの着地時に転倒して照れ笑いし、飛び道具が不発に終わって照れ笑いする(つまりハンデ要素)。 初期状態ではどの能力値も0で、各能力は最高で5ポイントまで振り分けられる。ポイントは選択したゲームモードや難易度によって違い、10~20となっている。 攻撃・必殺技・防御・体力は1上げるごとに約1.08倍に強化されて、最大まで上げると通常の約1.4倍の能力になる。?はキャラクターによって効力がだいぶ違う。おちゃめは1上げるごとに約10%の確率で行動をミスして照れ笑いする。 攻撃・必殺技・防御・?はすべての投げ・掴み属性の技に影響しない。ウラヌスとプルートの超必も投げ・掴み属性を持つ攻撃部分は?の影響を受けない。 トーナメントとトレーニングでは使用不可能。ただしCPUはトーナメントでもACSを普通に使える。 評価点 ゲームバランスがとても良い。 全てのキャラクターに有利な相手と不利な相手がおり、終わっている組み合わせがない。最強キャラクターのジュピターでさえ弱キャラクターのちびムーンとプルートに対して5 5と、互角に渡り合えるのである。 長年、セーラーウラヌスが反則的性能を誇る最強キャラクターだとする説があったが、研究の結果、現在では最弱キャラクターとされている。 ウラヌスは全キャラクター最高の攻撃力+素早い歩行速度+一瞬で端から端まで移動する前後へのステップ+コマンド投げ可能+永久コンボ持ちという戦闘能力を持つ。しかし一方で、通常技の牽制力が酷い、まったりしたジャンプ、食らい判定が大きい、飛び道具が低性能、コマンド投げの間合いが狭い、超必殺技がダメダメと、バトルの主導権を維持するどころか握ることさえ大変なのである。 対戦バランスの良好さは中堅以上のプレイヤー同士での対戦だけにとどまらない。初心者視点では強く見えるウラヌスや初心者から見ても弱いちびムーンさえも通常技だけでも長所と短所があるので「この技さえ連発していればいい」ということがなく、知識や経験がない人同士でもキャラクターの相性に左右されずに好きなキャラクターで対戦を楽しめる。 シンプルながら奥が深いシステムの数々がゲームバランスと見事に調和している。 全キャラクター飛び道具持ちであるためか、飛び道具性能に一工夫がされている。弾の高低差や軌道がかなり違うため「撃ち合いになってバトルが全然進展しない」ということが少ない。飛び道具を中途半端な間合いで撃つとガーキャンで反撃されかねない。強だと弾速が速くて高威力の傾向にあるが、半端な間合いならヒットしても反撃を食らうほど隙がある。弾の判定が見た目より大きくて(四角になっている)ジャンプでかわしにくいが、これによって甘い飛び込みは潰され、全キャラクター飛び道具持ちでありながら牽制の意味を成り立たせている。これらの理由から、鳥かご戦法のバランスや地上での通常技による牽制の重要性が保たれている。 本作は全体的に対空攻撃が弱いが、気軽に飛び込むことはできない。ジャンプ攻撃をガードさせてもガードキャンセルで対応されるのである。またジャンプ攻撃がヒットしたときの怯み時間は、地上での弱攻撃ヒット時と同じ短さで、飛び込みからのコンボが容易というわけではない。 空中投げができるキャラクターが意外なほど多く、空中必殺技や空中特殊技もあり、空中戦もおざなりになっていない。 連発可能な超必殺技も決してバランスブレイカーにはなっていない。とても高い威力だが、むやみに出すには隙が大きくて危険である。またキャラクターによっては攻めのバリエーションが一気に広がり、それまでとは打って変わったバトル展開になる。HPかタイムが残り僅かでないと発動できないという仕様も、一発逆転の可能性を秘めた超必をバランスブレイカーにさせずに済んだ要素の1つである。 ちびムーンとウラヌスの超必殺技が強過ぎる(ACSでウラヌスの?を5にすると、ACSで体力を1以上か防御を2以上にしないと即死する)という意見があるが、ちびムーンの超必殺技は実は見た目ほど接近や反撃をしにくいわけではなく削りダメージ量も少しなので、連発すれば良いというものではない。ウラヌスの超必殺技も最後の攻撃がヒットしない限りKOすることができない・一部のキャラクターはしゃがみ時にクリーンヒットしない・ガードされたときの削り量がすごく少ない・ガードキャンセルで反撃確定というありさまで、決して理不尽な強さではない。 バックスキップにより、起き攻め回避、攻撃回避後に反撃、空中必殺技でキャンセルするといった攻守両面に渡って戦略性が高まっている。 本作には無敵状態でいながら攻撃判定を持つ技がほとんどない。数少ない無敵攻撃技も隙が大きくて頼り切るわけにはいかない。つまり何でもかんでもキャンセルすれば良いシステムにはなっていない。 しゃがむと食らい判定の横幅が広がり、被ダメージが増加(正確に言うと「頭部にヒットするとダメージが増加」であるが、しゃがむと発生するケースが多い)。攻撃中に攻撃を受けると被ダメージが増加。地上中段技がある。こういった要素もスパイスをきかせている。 怯みモーションによって食らい判定が変化するため、色々なコンボをする必要がある。 ガードポーズによっても食らい判定が変化し、ガードをしないことで攻撃を回避してから反撃することも可能。 即死コンボ・永久パターンがあるものの、コマンド入力が非常に難しかったり、相手がしゃがんでいるなどの条件が揃っていないと成功しないほど狙ってするのは難しいため、いわゆる『世紀末』にはなっていない。ウラヌスとプルートは永久コンボのおかげで終わらずに済んだ相手もいる。 どの必殺技にも使い道があり、格闘ゲームにありがちな「存在意義に欠ける必殺技」がない。 操作性が良い。キャラクターを思い通りに動かせるだろう。必殺技入力受け付け時間が長くて失敗しにくい。キャンセルに関しても、少し練習すればコツを掴めるはずだ。 操作性のおかげもあり、コンボがしやすく、様々なコンボを組み立てやすい。 ゲームのテンポが良い。「ちょっとバトルが長引いてるかな?」と思ったところで超必殺解放タイムになる絶妙な試合時間設定となっている。 オートモードとACSのおかげでプレイヤーが格闘ゲームが苦手だったり女の子でもなんとかついていける。 マニュアル入力の受け付け時間の長さ、連打・必殺・ガードキャンセルのしやすさも配慮になっている。 このため、だれが遊んでもストレスを感じることを最小限に抑えつつ、逆に爽快感を出させることに成功した。 上記の評価点をまとめると、格闘ゲーム初心者にも解りやすく遊びやすく、熟練プレイヤーにも奥深さと歯ごたえを味わわせることに成功していると言えるだろう。 非常に高威力の銀水晶、文字通り高火力なマーズ、パワーとスピードを兼ね備えたウラヌスなどキャラクター設定を活かしたキャラクター性能を持っている。 バレーボール部員設定のヴィーナスがなぜか鈍足だが、ヴィーナスはアニメでも設定と戦闘能力が噛み合っていない。 アニメのオープニングで使ってはいるが、アニメ本編では未使用の、原作のみの必殺技が登場している。 オープニングこそ突然に主役争奪戦を提案する急展開を見せるが、基本的にセリフはキャラクターのイメージに合っている。真面目な掛け合いはもちろん、おちゃらけたものから冷静なツッコミまでギャグも入れられている。 パンツ(正確にはレオタードだが)がチラッと見える技がある。とくにマーキュリーの超必は『サザエさん』の磯野ワカメに匹敵するほどのパンモロで、彼女の追っかけが話題にすることもある。 問題点 一部の仕様に不親切なところがある CPUが強い さまざまなシステムを駆使し、トーナメントで当たり前かのようにACSポイントを振り分けている。高難易度設定だと少女にはかなり難しい。 救済措置としてか、CPUの飛び道具の撃ち合い技術は大したことがなく、硬直が短いorダウン効果を持つ飛び道具を連射するだけで簡単にボコボコにできる。ストーリーモードクリア時の成績発表(AからEで評価)も飛び道具連射戦法をすればAを取りやすい。最低難易度なら少女でもクリアできるほど簡単で、難易度が最高レベルでないならCOMもおちゃめが発動し、最高レベルでもそこまで理不尽な強さではないように設定されている。 ストーリーモードで外部戦士が使用不可能。 トレーニングモードが、オート不可、体力バーと超必とオートコマンドが非表示で不便。 コマンド表記が見れること自体は便利ではある。練習相手キャラクターも2Pコントローラで動かせるので、2人一緒に練習する分には使い勝手は良い。 対戦でのACSポイントが15しかない。少女にはハンデが必要と思われるのに15だけではハンデとして物足りない。 この問題は本作のマイナーチェンジ作で払拭された。 演出が全体的にイマイチ ムーンでクリアしなければスタッフロール付きエンディングが見れず、他のキャラクターは試合を制した喜びのコメントとOPとタイトルがクリアしたキャラクターのものに変わるだけ。 時間帯(ステージの明暗)を変えただけのステージが4種類あり、背景のキャラクターはレイの祖父、熊田雄一郎、フォボス ディモス、古幡兄妹、大阪なると海野ぐりお、隠しステージの編集部員7名。その中で動くのは雄一郎とフォボスとディモスと部員4名。 BGMがステージとキャラクターのイメージと噛み合ってない。BGM自体、特に印象に残るほどのものでもない。 テレビアニメ版で音楽を担当した有澤孝紀が本作の曲を担当しているのは嬉しいことではある。 ボイスが少なく、一部のボイスが『R』の流用である。また、必殺技の名称を言うボイスは各キャラクターに1つだけ。ムーンの代名詞とも言える必殺技「ムーン・ティアラ・アクション」のボイスが「それっ」。 ムーンとヴィーナスのカラーチェンジ色が『R』と同じになっている。 ゲームに合わせたので仕方ないが、必殺技名ボイスがめちゃくちゃ早口。 グラフィック・音質周りに進歩がない 『R』からグラフィックが変わり映えせず、音質が劣化した。 『R』はSFC版セラムンシリーズでトップの質であるため『R』の後続作品すべてに言える。本作単体で見れば、SFCゲームとしては中々の出来栄えではある。 総評 本作の魅力は対戦バランスの良さと格闘ゲーム初心者への心配りにある。 地味ながらも奥深いシステムの数々は、格ゲーの素人も気軽に遊べるだけでなく格ゲーの玄人も納得する出来。 一部の演出と仕様に今一つの面はあるが、グラフィック・音質・必殺技演出は悪いものではなく、原作漫画要素をきちんと取り入れている。 キャラクター能力や必殺技などを『セーラームーン』の要素で彩りながらも、キャラクターゲームということに甘んじることなく、格闘ゲームの面白さや楽しさを引き出している。 一見しただけでは単なるキャラクターゲームに見えるかもしれないが、中身はしっかりとした良質格闘ゲームである。 余談 初回特典で、隠しステージ「なかよし編集部」が出現する隠しコマンドが記載されたスペシャルカードが付属された。 本作発売後も同ジャンル作が3DO、PS、SFC、SSの順に4作品発売された。いずれもセーラー戦士同士で勝負して主役を決めるストーリーとなっている。 3DO『美少女戦士セーラームーンS』はゲームシステムが本作と異なっている。隠しキャラクターでスーパーセーラームーンが登場。 OPムービーのCGはさすがに当時の技術ではクオリティが低くネタにされることもあるが、実際のゲーム中のグラフィックはセル画を取り入れているのでキレイ。留守番電話などのボイスが聴けるオマケコーナーもあり、キャラクターゲームとしては割と良い感じ。操作性もそこそこ良い。 一方で格闘ゲームとして見ると、キャンセルシステムが存在せず、飛び道具技がボイスに合わせる演出となっていて隙だらけで、超必殺技の威力がやけに高いなど、ゲームバランスが大味過ぎてイマイチである。 PS『美少女戦士セーラームーンSuperS 真・主役争奪戦』は3DO版をベースにしたフルモデルチェンジ移植作で、さらにタイトルに見れる通り『場外乱闘』のシステムも掛け合わせている。プレイヤーキャラクターにサターンが追加された。初回特典はピクチャーレーベル。 しかし何故かグラフィックが不気味なプリレンダ3DCG+モーションキャプチャに変更されてしまい、操作性やゲームバランスも3DO版に輪を掛けて最悪という有様である。 SFC『美少女戦士セーラームーンSuperS 全員参加!!主役争奪戦』は本作のマイナーチェンジ版。ムーンがスーパーセーラームーンになり、新たにサターンが参戦した。ちなみにPS版からたった3週間後の発売である。 様々な部分に変更点があり、演出力が向上。一方でゲームバランスが悪くなったため多少は劣化した点もあるものの、本作の味は残っている。少なくともサターンを操作したいなら上記のPS版よりこちらの方が遥かに良い。 SS『美少女戦士セーラームーン SuperS - Various Emotion』はPS版のマイナーチェンジ移植となっている。 PS版から改善点もあるが改悪点も酷く、格ゲーとしてのバランスはやはり最悪である。サターンの変身をはじめとしたゲーム描き下ろしアニメーションがある。 こちらも『真・主役争奪戦』と同じく笑えるクソゲーとなっている。ネタで買ってみてはいかが? このゲームは本来女児をターゲットとした作品であり、また主役同士が戦うというニッチなコンセプトから、そのままキャラクターゲームのひとつとして埋もれて終わってしまう可能性が非常に高かった。それが名作の地位にまで高まったのは、このゲームを真面目に研究したゲーマーたちがいたからこそである。本作は様々な資質と偶然と運とが見事にマッチングして結果的に良作になったという、なんとも珍しい例である。
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恋愛カタログをお気に入りに追加 恋愛カタログのリンク #blogsearch2 Amazon.co.jp ウィジェット 恋愛カタログのキャッシュ 使い方 サイト名 URL 恋愛カタログの報道 2022年の運気をUP!大人気「御朱印さんぽ」シリーズの新刊が2冊同時発売!『御朱印さんぽ 千葉の寺社』『御朱印さんぽ 九州の寺社』2021年12月6日(月)発売 - PR TIMES 【開運ウォッチ2022】ルーシー・グリーンが占う! カラー&モチーフで選ぶ幸運時計4選 - ELLE 心安らぐ快適な睡眠を。おすすめのオーガニックコットンパジャマ3選|「マイナビウーマン」 - マイナビウーマン 『私の年下王子さま』3年ぶりに新シリーズ 視聴者の応援で“追加王子”【初期メンバープロフィールあり】(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース まさに「走るラブホ」だった「S-MX」! メーカー自ら「恋愛仕様」と謳う「究極の車中泊カー」だった - Automesse Web 「きもの都粋」が21年秋冬オリジナル着物・帯を発表。 完全オーダーメイド仕立ての洗える着物など3シリーズが販売開始。「都粋カタログ」でアーティスト中村あゆみさんのコラボ企画を掲載! - PR TIMES エハラマサヒロの妻、出産祝いのカタログから選んだ物「新生児から使えます」 | 話題 - AbemaTIMES 会いたい想いを、カタチに添えて 「敬老の日」カタログ 展開中 - PR TIMES 法人向けオリジナルカタログギフト作成サービス「SELECTS for Business」をリリース - PR TIMES 恋に仕事に焦る女性描く永田正実の新連載がココハナで、板羽皆・小夏の新作も - ナタリー 2021年2月25日:本日発売のコミック新刊 - ほんのひきだし 「恋愛カタログ」笹錦さんを主人公に社会人になったキャラを描いた番外編 - ナタリー 歌人・高田ほのかの短歌で味わう少女マンガ 永田正実「恋愛カタログ」|好書好日 - https //www.holyjadgement.com/ 「恋愛カタログ」6年ぶり新作が別マに、主人公は笹錦さん - ナタリー 恋愛カタログとは 恋愛カタログの98%は覚悟で出来ています。恋愛カタログの2%はカルシウムで出来ています。 恋愛カタログ@ウィキペディア 恋愛カタログ 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ 恋愛カタログ このページについて このページは恋愛カタログのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される恋愛カタログに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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作者:Does / チュウ:こぬま /ポケ擬:こぬま/【はなび】ヒノアラシ♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ 作者:Does / チュウ:しゆ /ポケ擬:しゆ/【ケルツェ】★シャンデラ♂ チュウ:渋色 /ポケ擬:渋色/【瞬】★シャンデラ♀ チュウ:神無月香 /ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂ 作者:Does /ポケ擬:Does/【クラースナヤ】★バクフーン♀ チュウ:龍崎しいたけ /ポケ擬:龍崎しいたけ/【シュー】エンブオー♂ チュウ:信楽 /ポケ擬:信楽/【ジャバ】ブーバー♂ 炎タイプの皆様をどっさりお借りしました! -- (Does) 2011-07-13 19 49 17 申し訳ありません、こちらの不手際でリンクミスが発生してますのですぐ修正します! -- (inu) 2011-07-14 00 41 33 お待たせいたしました! リンクの修正完了しました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。 そしてDoesさんの熱い炎タイプ絵に感動しました…! かわいいのから綺麗なのからかっこいいのから!よりどりみどりでトップに飾るのが楽しみです。ありがとうございます! あと蛇足ですが毎回の恒例になりつつあるので…まだまだトップ絵募集中です! 投稿例:こんな感じで投稿します。例なのでポケ擬が入っていませんが、実際はポケ擬を描いてください。 作者:inu /ポケ擬:投稿例のため無し -- (inu) 2011-07-14 00 51 21 作者:びうら/ポケ擬:びうら/【ヒノコ】ヒトカゲ♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ チュウ:こぬま /ポケ擬:こぬま/【はなび】ヒノアラシ♂ 炎タイプのちびっこちゃんを二人お借りしました。 夏祭りに来た三人組のイメージで…! -- (びうら) 2011-07-23 23 21 56 作者:アヤ/ポケ擬:アヤ/【ホイコーロ】エンブオー♂ チュウ:龍崎しいたけ /ポケ擬:龍崎しいたけ/【シュー】エンブオー♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ カタログに登録されているポカブ系統のお子様方をお借りしました! ギリギリでの投稿失礼致します…! -- (アヤ) 2011-07-31 10 40 19 描かせていただきました。 作者:神無月香/ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂・神無月香/【キムチ】マグカルゴ♀ チュウ: えりーさん/ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ ギリギリですが、投稿させていただきます! まだまだ暑い季節だと思うので、ブーちゃんに高原に涼みに引っ張ってもらう~というイメージです。 もはや判別不能な感じですが、手をつないでもらっているのが自分の子らです。 お借りさせて頂き、ありがとうございました! そしてこんなところからですが、Doesさん、うちの子をかっこよく描いてくださり、ありがとうございました!! 本当…すごいかっこいい… 理想の表情です!! -- (神無月香) 2011-07-31 11 09 20 作者:ツチキコ チュウ:神無月香 /ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂ 暑い中、あえてファーつきで!ギアラシさんをお借りしました。ありがとうございました! -- (ツチキコ) 2011-07-31 19 28 59 描かせていただきました! 作者:えりー チュウ:霧間えすさん/ポケ擬:霧間えす/【ルノヒヲ】シャンデラ♀ 夏だ幽霊だ!ルノヒヲさんをお借りしました。 よろしくお願いします! -- (えりー) 2011-07-31 22 24 01 作者:龍崎しいたけ チュウ:霧間えすさん /ポケ擬:霧間えす/【ルノヒヲ】シャンデラ♀ 滑り込みで失礼します!描かせていただきありがとうございました! -- (龍崎しいたけ) 2011-07-31 22 40 21 わああ炎タイプの素晴らしい作品がいっぱいで!! 炎タイプのかっこよさと美しさと可愛さのつまったすばらしいトップになりそうです! 近日中にトップに飾らせていただきます! 沢山の投稿ありがとうございました!! -- (inu) 2011-07-31 23 45 35
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キャッスルクエスト 【きゃっするくえすと】 ジャンル シミュレーション 対応機種 ファミリーコンピュータ メディア 2MbitROMカートリッジ 発売元 ハドソン 開発元 トムキャットシステム 発売日 1990年5月18日 定価 5,800円 プレイ人数 1~2人 判定 ゲームバランスが不安定 スルメゲー ポイント ファンタジー版将棋戦闘はトランプ目押し推奨 概要 ストーリー ゲーム内容 ルール 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 将棋やチェスに、ステータスや魔法といったファンタジー要素を加えたシミュレーションゲーム。 ストーリー むかし、むかし、あるところにジョカリアーナ王国という国がありました。ジョカリアーナは平和で人々のくらしは豊かでした。キングジョカラはひとびとから、とても尊敬されていました。若いころは勇敢で有名でした。 ところが、そんなキングジョカラにも悩みがありました。それは、このところ荒れ続いている嵐のことでした。あらしはもう、ひと月も荒れ狂っていて収まる気配がありません。 困り果てたキングは町で評判のタロットおばばにみてもらうことにしました。 どうだね?おばば うーむ、悪い相がでておる。 この国に昔から伝わるゲームを征服しないと、嵐は去らないとでたゾヨ。 (ゲームのデモ画面より抜粋。一部漢字に変換) ゲーム内容 ストーリーモードと対戦モードがあり、ストーリーでは25ステージを順番に攻略していく。パスワードによるコンティニュー制。 対戦はセレクトモードとエディットモードの2種類が存在する。 セレクトモードはストーリーモードとは違う25種類のマップの中から1つを選んでそのまま対戦するモード。 エディットモードは同じようにマップを選んだあとそのマップの配置を変更できるモードになっていて、どちらもCPUとの対戦と2Pでの対戦が選べる。 ルール 戦闘はターン制で、先攻後攻はトランプスロットの出た数で決まる(多い方が先攻)。敵軍の「キング」を倒せれば自軍の勝利。逆に自軍の「キング」が倒された場合は敗北となる。 1ターンにつき、自軍のユニットを1つだけ動かせる。 30ターンで1日となり、30ターン経過毎に「夜が来た・・・」「そして朝が来た」と休息したことになりマジックやスタミナが全回復する(*1)。 バトルもターン制で、トランプによる命中判定(相手の防御以上で命中)で、当たれば攻撃分のダメージを与える。相手のスタミナを削り切れば勝利。削り切れなかったら相手が攻撃し、決着がつくか、どちらかが逃げるまで交互に繰り返す。 攻撃をしかけた側は、トランプに+1のボーナスがあり、仕掛けられた側は逃走失敗時のトランプに-1のペナルティが付く(*2)。 出たトランプがJ(11)以上の時に「絵札スペシャル」が発生し、攻撃した後に再度攻撃ができる。もちろん、その攻撃でもJ以上がでれば更なる攻撃が可能で、10(9+1)以下が出るまで攻撃が終わらない。 ユニットによっては、一撃で相手を倒す「ジョーカー」を持っている。もちろんキングには効かないが、「しかしキングはよろめいた」となって反撃されず連続攻撃になる。 バトルで相手を倒せば、スタミナが最大値の2割回復する。逃走されたら回復はしない。 動かしたときにバトルが発生しないとマジックによる攻撃や回復の権利があり、相手のスタミナを削ったり味方を回復したりできる。即死魔法もある(*3)。 そのマジックで相手を倒した場合奈落に落ちて「棺桶」になり、その棺桶から死体を復活させて味方にすることができる。ターンが進む毎に死体がどんどん乾燥して(乾燥する程、復活の成功率は下がる)、最後には粉々に砕け散る。砕け散るまでのターンはそのユニットのスタミナと同じ。ある意味持ち駒に近い。 ただし「キング」と「クイーン」は持ち駒にならない。 相手の陣地に踏み込む(*4)とそのユニットは「出世」して名前と容姿が変わりスタミナの最大値が+5、トランプの目が+1されてスタミナとマジックが全快し、マジックが使えるユニットは使えるマジックが1段階強化される(*5)。キングとクイーンは出世せずスタミナとマジックが1度だけ全快する。 一定数相手を倒すと、相手側の盤面が1段階押し出される。逆も同様。 「棺桶」による復活の失敗でも自軍の死亡数にカウントされるが、「棺桶」化ではカウントされない。 押し出されたときに空きスペースがないと、そのまま押しつぶされる。キングが潰されればそこで試合終了。 マップによっては宝箱が置いてあり、そのマスに入ることで色々な効果がある。 ダジャレが書かれた紙が入っているだけ(スカ)の事もあれば、タロットの審判(ジャッジメント)が出てユニットの魂(キングとクイーンは除く)が見つかり仲間が増えたり、タロットの力(ストレングス)が出て4つの選択肢の中から1つ選んでいい効果をもたらしてくれたり、タロットの悪魔(デビル)が出て4つの選択肢の中から1つ選んで敵味方問わずに影響を及ぼしたりする。 中でもデビルに引き起こしてもらう地震は敵味方問わずいくつかのユニットを棺桶にしてしまう強力なものでこれ1発で局面が大きく変わってしまう事も。 評価点 比較的バランスの取れたユニット設定とそれによる戦略性 ほとんどのユニットは攻撃とトランプが反比例の関係になっている。以下に例を挙げる。 トランプの目は小さく守備も最低だがスタミナと攻撃力は高い「ピンボケきょじん(かいりききょじん)」 攻撃力は低いがトランプの目は大きく手数を稼げ、回復魔法も使える「おセンチイーグル(ワンパクコンドル)」 攻撃力・トランプの目が共に高いが、スタミナも防御も低い「ルンペンぐも(ブルジョアぐも)」という別の意味でバランスがとれたユニットもいる。 「ねっけつドラゴン」や「きどりやデーモン」といった強ユニットもいるが、どれかのステータスが下になるため『上位互換』のユニットは(ストーリーでの敵のキングを除いて)存在しない。 これらのユニットを駆使することで様々な戦略が広がっていく。 逃げながらマジックを撃ったり、トランプの目以外は最弱クラスだがマジックがほとんど効かない「ほらふきジョー」を壁にして相手のマジックを防いだり、守備の高い敵のキングをマジックだけで倒したりとさまざま。 極端な話、自分のキングを囮にして(相手に攻めさせて)相手のキングをピンポイントで狙うこともできる。 キャッチーでコミカルなイラスト ほんわかとしたユニットが多く、時折「タロットカード」を題材にしたイラストも出てくる。 タロットカードの例としてはゲーム終了時、勝利した時は「皇帝」、敗北した時は「塔」など。 コミカルなのはイラストだけに留まらず、バトル開始時のやりとりや駄ジャレといったユーモアもある。 丁寧なチュートリアル メインメニューにユニットの性能やマジックの効果を説明してくれるモードがあり、1つ1つ丁寧に解説されている。 魔法に関しては説明だけでなくちゃんと実演してくれる。 分かりやすいパスワード パスワードは野菜の名前になっていて、短くてわかりやすく適当に入れただけで終盤の面に行けてしまったりもする。 中には「ごぼー」や「とんもろこし」など少しひねったものもある。 自由度の高いエディットモード ユニットの配置変更などによってハンデを付けたりはもちろんフィールドを広くまたは狭くしたり、最初から全ユニットが出世するようにしたり、お互いのユニットをキングだけにして一騎打ちをしたり、ユニットを増やしたり相手が1人でも死んだらキングが潰されるなどストーリーモード以上の理不尽な配置にしてCPU又は無抵抗の2P相手に憂さ晴らし、とやりたい放題できる。 賛否両論点 イラストや台詞回しの中には癖が強い物も多く、人によっては嫌悪感を覚える物も。 ストーリーモードを何面かクリアするごとに楽しいデモが流れるのだが長い上に飛ばせない。 問題点 戦闘がトランプで決まるため、目押しができないと難易度が非常に高くなる。 ストーリーモードの理不尽な難易度 ストーリーモードでは各城のキング(*6)を倒しながら進むが、序盤はこちらが有利な初期配置もあるのだが中盤から不利になっていき、終盤では理不尽な配置で始まる。 こちらの方が弱いユニットばかりだったり、マジックを使えるユニットがほとんどいなかったり、相手に大量のドラゴンが居たりなど。 中にはこちらのキングが隔離されており直接接触されることはないもののこちらのユニットが2体倒されただけでキングが押しつぶされて負けになってしまうという面もある。 目押し前提の難易度調整であり、目押しがほぼ確実にできないとクリアは困難。 総評 バランスの取れたユニットや戦略性、そしてコミカルなイラストやエディットモードがある等、ハマればハマるほど奥の深い魅力がある。その反面、癖の強い理不尽な難易度があり人を選んでしまった。 長所もあれば短所もある、まさにスルメゲーにふさわしい作品である。 余談 オークラ出版発行のムック『懐かしのファミコン ムリゲー大全』にこのゲームの批評が掲載されている。ちなみに、評価は難易度最高ランクの裏ボス級。 裏ワザで、プレイヤー名を入力せずに決定すると「ざけんなよ」と強制入力されるが、「お前の方こそザケンナヨ」とコメントされていた。 欧州圏でのみゲームボーイ版も発売されている。 NESにも『CastleQuest』という同名タイトルがあるが、そちらは『キャッスルエクセレント』のローカライズ作品である。 本作と同時期に発売された「さよなら人類」が大ヒットしたことで一躍有名になったロックバンド「たま」のメンバー石川浩司が本作をおすすめソフトとして挙げている。
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この項目では『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』と、拡張版である『ロスト プラネット コロニーズ』を同時に紹介しています。 ロスト プラネット エクストリーム コンディション ロスト プラネット コロニーズ 概要 ストーリー ハードごとの差 特徴 ゲームモードについて ゲーム内容について 評価点 賛否両論点 主人公のモデル周り 問題点 キャンペーン周りの問題 オンライン周りの問題 総評 拡張版『コロニーズ』の特徴 余談 その後の展開 ロスト プラネット エクストリーム コンディション 【ろすと ぷらねっと えくすとりーむ こんでぃしょん】 ロスト プラネット コロニーズ 【ろすと ぷらねっと ころにーず】 ジャンル アクションシューティング 対応機種(無印) Xbox 360Windowsプレイステーション3 対応機種(拡張) Xbox 360Windows 発売・開発元 カプコン 発売日(無印) 【360】2006年12月21日【Win】2007年7月12日【PS3】2008年2月21日 発売日(拡張) 【360】2008年5月29日【Win】2008年6月5日 定価(無印) 【360】8,618円【PS3】6,469円 定価(拡張) 【360/Win】6,469円 廉価版(無印) 【360】プラチナコレクション 2007年11月1日/3990円【PS3】PLAYSTATION3 the Best 2010年3月11日/2047円 廉価版(拡張) 【360】プラチナコレクション 2010年3月11日/2047円 備考 PS3では『コロニーズ』の販売はなし 判定 良作 ポイント カプコン発の本格TPS独特の世界観&ハマれるオンライン物語とゲームバランスは粗さが目立つイ・ビョンホン主演は賛否両論 ロスト プラネットシリーズエクストリーム コンディション(コロニーズ) / 2 / 3 / エクストルーパーズ 極寒の惑星で、生死を賭けた戦いが始まる… 概要 カプコンが発売したサードパーソンシューティング。独自開発したエンジンMT Frameworkを使用している。 韓国俳優でありハリウッド映画でも活躍するイ・ビョンホン主演、主人公ウェインのモデル・声を担当している。 「バイタルスーツ」という二足歩行ロボット・「エイクリッド」という怪物・キャラクターの造形・日本製SFの色彩が強い世界観と、海外勢が強い3Dシューティングにおいてしっかり「日本らしさ」を持つ作品。 ストーリー 未来の世界において人類は全球凍結下にある地球型惑星EDN-3rd(*1)において入植実験を行う。しかし人類は惑星の原住生物「エイクリッド」の前に為す術もなく敗北。一時撤退を余儀なくされた。しかし人類は「エイクリッド」から得られる新資源「サーマルエナジー(T-ENG)」を諦めることはできず、「エイクリッド」に対抗しうる新兵器「バイタルスーツ(VS)」を投入、再入植を開始する。再入植を主導する企業「NEVEC」内でも資源の独占をもくろみ様々な思惑が渦巻く中、撤退時に見捨てられながら極寒の大地で命と世代を繋いでいた「雪賊」と呼ばれる人類も絡み、EDN-3rdは混迷を極めて行く…。 ハードごとの差 3ハードで発売されているが発売時期はそれぞれ異なっており、基本的には後発のものほど追加要素が多い。また、実績解放関連で若干の差異がある。 【360】最も最初に発売された。追加マップはDLコンテンツとして順次有料追加されたが、後に一部マップは無料開放されている。 【Win】グラフィックを向上させているほか、ロックマン等自社の別ゲーキャラをアバターとして追加している。 【PS3】メディアがDVDからブルーレイに変更。それに伴い、DLCマップはオフセットされている。Win版の追加キャラに加えて、作中のヒロイン「ルカ」が使用できる。さらに和ゲーらしい裏技(隠しコマンド)がある。コマンドについては公式サイトを参照。 なお、360/Winでは後に追加要素を加えた拡張版『ロスト プラネット コロニーズ』が発売されているが、PS3では発売されなかった。 特徴 ゲームモードについて ゲーム内容としては大まかにキャンペーン(シングルプレイのみ)と、オンラインバトルに分かれている。 キャンペーンは、主人公である「ウェイン」となり、そのストーリーを追って行く形になる。基本的には敵を倒しながら進んでいき、最後にいるボスを倒せばステージクリアという形になっている。 CO-OPなどは無く、シングルのみ。 「ウェイン」は「ハーモナイザー」という装置を装備している(装置自体がストーリーにも絡んでくる)。ダメージを受けた際はT-ENGを大量に消費する代わりにHPが回復される。ただしあまりに大きなダメージを受けた場合はそのまま死亡してしまう。 また、T-ENGが0になると逆にHPが減少していく。T-ENGは時間経過でも勝手に減っていくが、エイクリッドや敵NPC、VSを倒すなどで補給できる。 + ハーモナイザーについて ハーモナイザーは「NEVEC」が開発した生命維持装置で、今作に登場するのは試作型。T-ENGを消費する代わりに驚異的な身体回復能力を実現している。加えて過酷環境での生命維持や、老化防止まで行ってくれる。 しかしT-ENGが無くなると逆に命を削っていく上、試作型に加え経年劣化のため不安定で、劇中でも気絶や記憶障害といった副作用がたびたび起こっていた。 オンラインバトルは、最大16人(8VS8)での戦闘が行える。 ルールは「サバイバル(全員敵)」「チームサバイバル(8VS8)」「データポスト争奪戦(*2)」「フォックスハンティング(*3)」の4つ。 結果が世界ランキングに反映されるランクマッチと、反映されない代わりにより自由度の高いプレイヤーマッチがある。 キャンペーンとは異なり、ハーモナイザーは無し。 ゲーム内容について 自由度の高いワイヤーアクション。 壁などにアンカーを打ち込み、それを巻き取ることで三次元的な移動を実現している。壁の際に撃って壁をよじ登ったり、天井に撃ってぶら下がったりなど、自由度が高い。 「バイタルスーツ」の存在 星の原住生物「エイクリッド」に対抗するために開発されたマシン。二足歩行が多いが、バイクに変形したり、戦車に変形したりする機体も。機体によって歩行速度の高低があるほか、長距離を跳躍可能な機体もある。 VSは基本的に両肩に武装を取りつけることが出来る。これらは手持ちして直接使うこともできるのだが重たいため動きが制限される。また、取り外し不可能の固定武装のものも存在。 武器は少なめだが、個性的。 近距離専門のショットガン、スコープ付きライフル、安定した性能のマシンガン、T-ENGを打ち出すプラズマガン、弾速は遅いが追尾機能とVSからパイロットを強制排出させるエネルギーガン、高威力ながら弾数が少ないロケットランチャー。 これら手持ち武器に加えて、前述のVS武装と、グレネードという形になっている。 評価点 オンラインバトルが非常に魅力的。非常にシンプルで大雑把な作り(*4)であるが、味がある。 武器の数は少なくシンプルであり、また武器ごとにも優劣は割とあるのだがそう言ったバランスの悪さを補って余りある楽しさを誇る。 マッチの自由度もかなり高く、ルールに加えて最大人数や最初に所持している武器、ステージまでホストが細かく指定できる。 武器自体の優劣は割とはっきりしており、ライフルは射程が無限遠な上にゼロタイムで命中し、胴体で2発ヘッドショットは距離にかかわらず一撃、その上連射も効いて近接もある程度こなせるという、非常に強力な武器。ロケットランチャーはとにかく威力が魅力。 反面マシンガンはいまいち中途半端と言う具合。しかしこの作品ではマッチの性質上「全員同じ武器」でスタートする。ライフルなら全員ライフルもちであり、マシンガンなら全員マシンガンからスタートする。 FPSによくある「ミドルレンジならAという武器をセットして、それからスタート」といった要素はない。 スタート武器以外のものもマップには落ちているが、弾を確保し続けるのは難しい上リポップのタイミングも絶妙で「強武器を真っ先に取って無双」という形には非常になりにくい。HP回復の手段が無いのも一因。 無双は困難である一方、アンカー移動など細かくプレイヤースキルが反映される箇所があり、うまい人はちゃんと強い。 ワイヤーアクションはロスプラを語る上ではずせない要素である。三次元的な移動、戦闘を実現している。加えてアンカーの撃ちこむ場所、解除のタイミングなどで移動速度にも割と差がでるため、上手な人はちゃんと映える仕様になっている。 投擲したグレネードを撃つことで時間をまたずに爆破でき、さらに爆発の威力が高くなるという仕様も魅力。時間だけでなく任意のタイミングで爆発させることが出来る反面、近くで爆発させると自爆するし、エイムがいまいちだと当たらないしで、うまい下手が出やすい要素となっている。 このほか、緊急回避を行いながらショットガンを発射するゴロバンというテクニックもある。 VSの存在も魅力的。弱いVSしかないマップや、強いVSで大規模に立ちまわれるマップ、VSが一切存在しないマップと、いろいろ揃っている。 ステージも良質なものが多く、レーダーフィールドでライフル対決など「定番」のセットがいくつも生まれた。 キャラクターの造形は独特であるが評価が高い。オンラインバトルでは雪族たちを使う形になるのだが、それぞれモーションに細かい差があり、特に挑発モーションから「尻ペン」や「ガッツ」といった愛称(?)が付けられていた。 ゲームの世界観は良質。「全球凍結した惑星」が舞台であったり、「エイクリッド」といった怪物との戦いありVS同士の戦闘あり、生身の人間同士の戦いありと、SFとしてしっかりした土台の上に、魅力的なストーリーを構築している。 マップも、入植時に建築されたビルや火山地帯など豊富。廃墟や一面の雪原はその世界観をうまく構築している。 同社のモンハンにも通じるところがある超巨大エイクリッド戦など、いわゆる「洋ゲーの劣化版」とは一線を画している。 賛否両論点 主人公のモデル周り 当初は金髪碧眼の白人設定でオリジナルモデルの開発が進んでいたが、どういう訳かイ・ビョンホン氏へと急遽変更されてしまった経緯がある。発売当時の韓流ブームに乗っかろうとしたのだろうか? 「そもそも世界観に韓国人が合っていない!」と言う意見もあるが、モデルの出来そのものには問題がある訳ではなく、結局は好みの問題だろう。他のキャラは当時のカプコン製ゲームによくいるようなCGキャラだが、浮くことなく割と馴染んでおり違和感は少ない。ただ、美形ではあるが特別個性的という顔立ちでもないため、ファン以外には実在の俳優を使った意味が薄くも感じる。 只、結果的に肖像権などの問題から続編に登場させる事ができず、『タツノコ VS. CAPCOM』シリーズでは素顔が出せなかった(*5)。 問題点 キャンペーン周りの問題 ボリュームはやや少なめ。割とサクサク終わってしまう。 キャンペーンは、ストーリーは魅力的であるものの粗い部分も目立つ。またキャンペーンのゲーム性自体はそこまで優れたものではない。 やり込み要素は少なく、ターゲットコインという実績系(*6)はあるものの、やりこみというよりはうっかり見落とすような代物を探すだけと言うような感じである。 ストーリーについて、SFらしい世界観が魅力的である半面、わかりにくさも目立つ。特に「いまこの星はどういう状態にあるのか。またそれはどのような経緯を経た結果なのか?」という部分がわかりにくい(*7)。登場人物もかなり少なめで、世界観の広さの割に、個々の問題や対立軸が矮小化してしまっている。 星の命運をかけた戦いであるはずなのだが、わずか数人の争いと行動でそれが左右されてしまうのである。 公式サイトを読んだりすればある程度わかってくるのだが、ゲームのみをやっていると「?」な部分は結構ある。 ストーリーの最後のほうはかなり駆け足で、上記の「世界観の割にストーリーが狭い」という問題に拍車をかけている。 加えて細かい部分で変な所がある。ハードボーラー(*8)はロールアウトから30年経っても最強とアーティファクトレベルの代物。オーパーツじゃあるまいし。 大型エイクリッド戦は迫力はあるものの覚えゲーに近い部分があり、爽快感といったものとはやや縁遠い。 キャンペーン最終ステージがあまりにも異質。 オンラインはもちろん、キャンペーンのなかでも操作性等あらゆる部分が異質である。 さらにはかなりもっさりした動きに加えてゲーム性もいまいちで、「これのせいで台無し!」という意見すらある。 以上のボリュームの薄さ、ゲーム性の低さ等から「キャンペーンモードはオンラインのおまけ」という評価も。 オンライン周りの問題 オンラインマッチも、細かい作り自体は粗い ランクマッチでほとんどのことができてしまうため、プレイヤーマッチで遊ぶ意義は薄い。 ただし、これは「どんな無茶苦茶な設定でも知らない人とランクマッチでガチバトル」ができるということでもある。 擁護不可能なレベルでバランスが取れていないマップ、ステージが結構存在する。 リスポン地点は固定、初期武装も固定という性質上、強VSが出てくるステージは一方的な戦いになってしまうことが多い。 最初に強VSを確保したうえで、エネルギーガンを確保してVSにこもってしまえば、もう逆転される要素はほとんどなくなり、一方的な虐殺に終始してしまう。 上記ほど酷いものでなくても、リスポン地点で有利不利が出るマップも多い。ただ、強VS確保からのワンサイドゲームに比べれば気になるほどではない。 ただ、こういったワンサイドが頻出するステージは不人気なので部屋自体が非常にすくない。「面白くなければやらなければいい」を地で行く状態ではあるが、こういった質の悪いところを意図的に避けることができるため、悪バランスについてはそこまで気にならないと言ったところ。 いわゆる「回線抜き」に対するペナルティは無い。不意の回線落ちでもペナが来ないと言う利点はあるものの、不利になるとどんどんいなくなってゲーム自体が不成立になってしまうことさえあった。 ラガーに対する処理も良くない。軽度のラガーについては画面上の見た目と実際の位置が常にずれるためとにかくダメージが入らない(ライフルを直撃させても死なない。プラズマグレネード(*9)など広範囲攻撃を当てると、痺れたまま位置が補正される…)。重度のラガーについては突然現れたりと言ったことが頻出する。 ランクマッチに罠部屋を張れてしまう。 典型的なのは大型マップでフォックスハントで参加枠2(狐側が有利な仕様に加えて広いマップでは一度も敵に出会えずに狐の勝ちになってしまうことも多々)、強VSのあるステージにチームサバイバルで参加枠2(入ってきた人を一方的にボコる)。 悪質なとこでは、参加枠を16にしていても3人目が来た時点で開始、そして最初にいるホスト+1はグルで2 1でボコってくるという部屋も。おまけにこういう部屋の場合、グル同士が別チームになったり、相手が強くて負けそうになったら回線抜きで不成立に持ち込むと言う極めて悪質な行為を行ってくるプレイヤーさえいる。 ただ、ランク自体も非常に大雑把なもので階級のようなものもなく(*10)、何より「罠だとわかったらすぐ抜けてしまえばいい」という考えもあり(この考えが良いかは別として)、そこまで気にされない。上級者のなかには罠なの承知の上で入って、逆にボコボコにすると言う遊び方をしている人もいた。 全体的にややもっさりしており、常に処理落ちしているような感じ。ダッシュ等もなく足が遅いと言う意見は多い。 総評 「氷の星に巨大な怪物」という独特の世界観と、単純ながら「ハマれる」オンラインバトルが光る。 細かく見て行くとストーリーは突っ込みどころも多く矛盾点も満載しているし、オンラインのゲームバランスは割と劣悪な部類でもある。 だが、カスタマイズの少なさが結果的に平等性の獲得につながっており、ユーザーが多く集まる人気ルールの面白さは格別になっている。 また「TPS」という洋ゲーが強いジャンルにおいて、はっきりと日本テイストが感じられる世界観・ストーリーを持つ作品はあまりない。 そう言った点では貴重な作品であり、オリジナルモデルのウェインで日本語ボイスに対応したリメイクを望む声は多い。 拡張版『コロニーズ』の特徴 360からの新規ゲームタイトルであったが、販売が好調だったため追加パックや続編が発売されている。 マップ、武器、アバターキャラやバトルルールの追加が行われている。こちらは360/Winで発売され、双方同じ場でオンラインバトルを行えるクロスプラットフォーム方式を取っている。 しかし、その反面Win版の追加キャラと作中のヒロイン「ルカ」は使用できない。 余談 以前カプコンから縦スクロールシューティングゲーム『シルフィード ザ・ロストプラネット』がPS2で発売されている。“ロストプラネット”ってひょっとして…。 その後の展開 2010年5月20日にナンバリング第2作『ロスト プラネット 2』がPS3/360/Winで発売された。CO-OPの実装や武器を含めたキャラカスタマイズの多様化、「武器の大幅増」といった追加に加えて、上記マッチの問題点はほぼ潰している。詳細は作品ページを参照。 2012年11月22日に本作と世界観を共有した『エクストルーパーズ』が3DS/PS3で発売された。新規タイトル扱いで作風も大きく異なるが、本作と世界観を共有している実質的なスピンオフである。詳細は作品ページを参照。 2013年8月29日にナンバリング第3作『ロスト プラネット 3』がPS3/360/Winで発売された。本作の前日談を描いた「シネマティックシューティング」だったが、大爆死してしまいシリーズが途絶えることとなる。 実写映画化も発表されたが『鬼武者』『デビルメイクライ』と共に音沙汰無し。
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オフワールド・インターセプター エクストリーム 【おふわーるどいんたーせぷたーえくすとりーむ】 ジャンル オフロードシューティング 対応機種 プレイステーションセガサターン 発売元 BMGビクター 開発元 CRYSTAL DYNAMICS 発売日 1995年11月22日 定価 6,090円(税込) 判定 なし ポイント コッテコテに煮詰まったアメリカンゲーム 概要 システム 評価点 問題点 アメリカンな点 総評 概要 割と珍しい、3D陸戦型シューティング。現在に至るまで類似したゲームの少ないジャンルである。 元は1994年にクリスタル・ダイナミクスが3DOで発売した『Off-World Interceptor』(*1)をPS/SSへ移植するに当たり、システムに調整が入ったことで前述のタイトルに改題されたものである。 システム 後方視点型3Dシューティング。自機は車である。 フィールドは非常にアップダウンが激しく、自機にはジャンプ機能が搭載されている。 ジャンプゲージ消費でホバリングも可能。ゲージは時間で回復する。 ライフ+残機制である。ライフがゼロになるとそのステージの最初から。残機がなくなるとゲームオーバー。 敵の攻撃をかいくぐりつつ、ステージの終点を目指す。 道中には様々なアイテムが落ちている。以下詳細。 コイン…銀、金があり入手するとお金になる。 ニトロ…一定時間スピードを上げるニトロの使用回数が増える。 ミサイル…ミサイルのストックが増える。ミサイルの性能は自機の種類により異なる。 ショット…通常ショットの威力が上がる。一段階だけ。ステージクリアしても引き継がれるが、ミスで失われる。 エアストライキ…画面内の敵を一掃する爆弾をストックする。 修理…ライフ回復。全回復の「完全修理」もある。 プラズマ…後方にばらまく地雷をストック。 クローン…残機+1。 無敵…そのまま。一定時間無敵になる。 パラメーターアップ…自機の性能を高める。各パラメーターに対応しており、滅多に落ちていない。 ステージクリア後はクリアタイムに応じた賞金が得られる。 この賞金を使って自機を強化したり、新しい機体を購入できる。また各種お役立ちアイテムも購入できる。 5つの惑星に各4~6ステージある。さらに隠しステージも…? 各惑星の最後に現れるボスは賞金首であり、非常に強いが倒せると莫大な賞金が手に入る。 2人プレイ用のバトルモードもある。 相手マシン撃破で勝利である。 評価点 とにかく荒れ果てた荒野を4WDマシンでかっ飛ばすのが気持ちいい。 類似したゲーム性の作品が少ないこともあり、希少価値は高い。 難易度は低め。あまり深く考えずにひたすらステージ奥を目指すだけ、というシンプルな目的もいい。 賞金でマシンを好きにカスタマイズできる。足りない能力を補うもよし、長所を伸ばすもよし。 BGMも非常にノリが良く、聞いていて爽快感がある(ただしPS版とSS版で若干異なる)。 問題点 賞金支給の形態と、新規マシン購入方式。 一度クリアしたステージには引き返せず、賞金は一度しか手に入らない。このためパワーアップに限界が生じている。 それだけならまだしも、購入済みマシンの再使用不可という仕様がこれに拍車をかける。 一度大金を払って買ったマシンなのに、乗り換えようとすると再び金を払う必要がある。ステージに合わせて乗り換えることが出来ないのである。 乗り換えに金がかかるということもあり、安い機体の改造に資金を投入するのがもったいなく感じてしまう。 好きなステージを遊べる「アーケードモード」もあるが、こちらは完全に独立しているので賞金の使い回しはできない。 全体的に難易度は大味。熟練シューターにはあまり向いていない。 セーブ方法は、なぜかこの時代にパスワード制。 しかし、パスワードをメモリーカードに保存するという機能があるため問題はない(これはPS版のみでSS版には搭載されてない)。…パスワードの意義は? グラフィックレベルもあまり高くない。 背景はよく出来ているのだが、主に敵キャラの造形が適当。スーファミレベルにも見える。 アメリカンな点 舞台は、一応地球から遠く離れた異境の惑星である。 にもかかわらずサボテンやら椰子の木やらが生えているのは一体どういうことなのだろう? ストーリーの合間には実写で物語が説明される。 これがまた、日本人が想像するB級スペオペそのままである。 全体的なガジェットがいかにも1950年代風。しかも、その中を闊歩する賞金稼ぎが半裸に鉄の鎧とすさまじく前時代的なのが笑いを誘う。 台詞回しもまさしく洋画のそれである。 ちなみにゲームオーバー時にも実写のムービーが流れるのだが、惑星によって内容が違う。妙なこだわりである。 残機がクローン。倫理的にアリなのか? まぁTRPGの傑作『パラノイア』始め前例のない設定ではないが…。 しかし、普通のゲームではなかなか説明されない1UPの仕組みについて、論理的な解説を加えたのは評価できる…かもしれない。 ちなみにショップで購入できる。ただし200,000と馬鹿高い(銀貨が一枚200、最初のボスの賞金が丁度200,000)。 「エアストライキ」だが、グラフィック的にどこからどう見ても核爆弾である。 総評 純粋にシューティングゲームとしての完成度は微妙。レースゲーム+シューティングとして複合的に評価するべきかもしれない。 とりあえず、アップダウンの激しい無人の荒野を、敵の攻撃をかいくぐりつつかっ飛ばす爽快感は、他のゲームではなかなか味わえない楽しさである。 随所に散見されるツッコミどころも堪能してみると、さらに趣深い。